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エヴァの狂気と正気

シン・エヴァンゲリオン劇場版:IIをようやく観た。

狂気と正気が織りなす、何とも言えない、ある意味心地よい疲労感というのだろうか、あまり、いや多分まったく、経験したことのない感覚が頭に残った映画だった。

少なくとも初見では殆ど誰にも理解できないのではないかとさえ思われるメインのストーリーと世界観。激しく美しく、それでいて恐らく詳細を見れば気が狂いそうに細く、一見したのでは解らないくらい複雑過ぎるであろう戦闘シーン。なんて壮大な狂気だろうか。

NHKが放送した庵野秀明氏のドキュメンタリーを観ていたから余計に狂気と感じてしまうことは否定できない。特に庵野氏を支えるスタッフや周囲の人達のことを思わない訳にはいかない。

その中で次々に回収されてゆく伏線や日常の幸せ、友人、親子関係などが語られる正気の部分が単にそれだけを語られるよりも、比べ物にならないくらいに心地よい。

賛否両論があるのは当然だろうが、私は絶賛したい。そして、この映画は映画館で観るべきだとも思った。この映画をシンに楽しむには(理解しようとするのではない)、作品に没入することが必要だ。

それにしても、何という作品だ。脳への侵食性が半端ない。その日はずっと頭の中を占拠され、夢に出てきた。

シンジ、最後はそっちか〜

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