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東日本大震災から8年

東日本大震災から早8年。この時の津波で全て流された、気仙沼のとある工場を訪れた。新たな工場をオープンしたのは最近のことだ。流された工場の融資もまだ残っており、新工場との二重の融資を返済しながら経営されている。彼らは新商品を開発し、東京などで積極的に販売を行い成果を上げている。負けていない。パワフルだ。震災の傷は色々な所にもちろんまだまだ残っているだろう。しかしこのポジティブなエネルギーがある限り、彼らは大丈夫だと感じた。

24年前、神戸市長田区の現場に入ったのは震災10日目のことだった。焼け焦げた長田の風景とその臭いを今でも鮮明に覚えている。そして今、この場所はすっかり変わってきれいになり、安全になった。24年たって復興は確実に進んだ。

最近、阪神大震災の追悼行事を取りやめる声が相次いでいる。震災は1995年。この時に生まれた子はもう24歳だ。すっかりきれいに安全になった今、もう前向きに行こうという事か。東日本大震は2011年、まだ8年だ。時はたち、復興は進む。震災の経験をふまえ、みんなで知恵を出しながら,震災前よりも安全な町が造られて行く。今から16年後の2035年、東日本ももう大丈夫だ、となるのだろう。

日本は自然災害が多い国である。大きな災害が起きるたびに日本人は学び、賢くなり、さらに強い建物をつくって、災害に負けない町を築いて来た。このことを続けて行かなければならない日本人は、だからこそその犠牲を忘れてはいけないのではないか。


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