ジェットエアウェイズが全便運行停止

ムンバイをハブとするインドの民間航空会社最大手のジェットエアウェイズ (Jet Airways)が、4月18日全ての国内線、国際線の運行を停止した。

ホームページ上では「Temporary suspension」となっているが(4月26日現在)、資金調達は困難な状況で先は見えていない。多くの旅行者や旅行会社が混乱している状況だ。

2004年、ビール会社のユナイテッド·ブリュワリーズ社によって設立されたキングフィッシャー航空(Kingfisher Airlines)は、急成長を遂げて航空機を多数発注したが、深刻化した経営不振問題のため、2012年全ての運航が停止し、2013年2月に運転免許が停止された。

1990年代まで、インドの航空会社といえば国営のエア・インディアとインディアン・エアウェイズ2社であった。その後の経済発展と民間資本の参入が許可されたことにより、2000年入ると、LCCも含めた様々な航空会社がひしめく事となった。

2017年、インドの国内航空産業は日本の国内航空産業を抜いて世界3位の市場になった。

民間の航空産業の歴史の短い新興国インドであるが、ジェット・エアウェイズのこの困難な状況はだれも想像できなかった。つい昨年までこの会社の国内定期便シェアはインド第3位であり、営業収入では国内最高であった。今後も淘汰は続くのであろうか。

しかしながら毎年拡大し続けるインド市場。日本を含めた世界の航空会社にとっては最も重要なマーケットの一つである。

全日空は今年ムンバイ便とデリー便に続いて成田—チェンナイ便をスタートする。チェンナイへの直行便は初となる。

2007年9月1日、全日空は36席すべてビジネスクラスのボーイング737をムンバイに向けて再スタート。12年前、乗客計2名(著者ともう一人)でムンバイから東京へフライトした時代が懐かしい。

現在はボーイング787が毎日各1便、成田とデリー、成田とムンバイ間を1往復している。



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