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#10【教育】「鉄は熱いうちに打て」は子どもにも言える

おはようございます。小学校教員のハリーです。

またまた1週間ぶりの更新ですね。朝がめっきり寒くて、平日に執筆の時間を取ることが叶わない今日この頃です。

今日は「鉄は熱いうちに打て」という言葉について考えます。

その意味するところは「やる気のあるうちに行動しよう」ということだと考えます。私自身、熱し易く冷め易いタイプの人間です。そのため、「鉄は熱いうちに〜」の言葉は、実感を持って心がけたいテーマでもあります。やる気が高まっている間に行動した方があれこれと動けるので、充実感や自己肯定感が保ちやすいのです。

逆に、やろうとしていることを寝かせてしまい時を憚ると、やる気がなくなるだけでなく、放置していた自分を嫌になる悪循環にさえ陥ります。自分を守るためにも「即行動」は、重要な合言葉です。

これは、子どもにも言えることではないかと思います。

この前、実際に体験した失敗談を述べます。

学校の委員会活動で、子どもたちが考えた「イラストコンクール」なるものの企画が始動しました。あるテーマに沿ったイラストを全校児童に描いてもらい、優秀作品を表彰するという活動です。委員の子ども自身が考えて動く、いわば「主体性」を育てたい活動ですね。

このイラストコンクールの「お手本を描く」という役割を決める際に、2人の児童が立候補をしました。いま、「鉄が熱い」瞬間です。この2人の児童に、描いたお手本を提出する締切を設定したのですが…それが失敗の要因でした。

私は締切日を、4日後の月曜日としたのです。

理由は、土日を挟んだほうが、じっくりと取り組めると思ったからです。

しかし、いざ月曜日を迎えてみると、担当の児童2人は私の元には来ませんでした。翌火曜日に1人の児童が提出に来て、もう一人の児童は「家に紙を忘れてきました。そしてまだ描いていません…。」と気まずそうに呟きました。

ここで言いたいのは、子どもが責任を持って仕事に取り組まないとはなんぞやという憤りでは決してありません。むしろ、このような失敗の仕組みを作ってしまった自分への反省です。

仕事を任された児童の気持ちになって考えてみます。

締切日まであと4日ある、そして土日もあると分かったら、自分だったらその課題にすぐ取り組むでしょうか?いや、きっと「後回し」にするでしょう。面倒な課題や普段と違うことをするとき人間は、先延ばしにしたがるところがあるのではないでしょうか。

それがまさに「せっかく熱かった鉄が、時間の経過とともに冷めていってしまう。」という現象です。後回しにされた課題は、みるみるうちに児童のやる気を損ない、「やらされている感」さえ感じさせ、果てには課題そのものを忘れてしまう結果を招きます。

せっかく立候補までして、進んで取り組もうとした委員会の仕事だったのに関わらず、導く教員側の仕組み設定のミスで、成長や充実感を味わう機会を奪ってしまいました。

では、今回の場合はどうすればよかったのか?

答えは至ってシンプル。

「その場ですぐ描かせる」

委員会が終わった後に2人を放課後に残らせ、10分でも20分でもその場でお手本を描かせればよかったと今では思います。

『いやいや、子どもが主体的に課題に取り組むことが大切なのだから、強制してはいけない。』と考える人もいると思います。しかし、今回の失敗例のように、始めから終わりまで子どもに任せることで、上手くいかないケースがあることが事実です。もちろん家でじっくり描いて素晴らしいお手本を仕上げてくる児童も中にはいます。ただ、そういった児童も含めて「今、鉄が熱くなっている瞬間」を取り出してあげることが、教員に求められる力の一つではないでしょうか。

全てのレールを敷いてあげる必要はありません。

始めのレールだけで構いません。

その先のレールは、きっと子どもが夢中になれば自分で敷きます。それこそ主体的に。

子どもへの興味関心のきっかけ作りは、教員の大切なお仕事だと実感した話でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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