よく「子どもの体力が落ちた」などと言われることがある。
でも、本当に子どもの体力が落ちているのか疑わしいものだ。
40年前と比べてオリンピックでの獲得メダル数は確実の増えているし、10代アスリートの世界的な活躍を見る機会もある。
トップのレベルが上がっているということは、全体的なレベルも底上げされている証拠だ。
おそらく子どもたちの体力が下がっているのではなく、みんなが学校の体育を軽視しているだけではないか。
学校の体育の時間は適切なウォーミングアップもしないから、陸上でプロを目指すレベルの子にしてみたら危険で仕方がない。
だから本気で走ろうなどとは考えない。
結果的に、体育の先生には、その子が普通の運動レベルにしか見えていないという状況が生じているのでhないか。
学校での勉強も似たようなことが起きている。
中学受験でトップ校を目指す子は、サピックスや早稲田アカデミーといった進学塾でみっちり勉強しているので、学校の授業中は体力温存のために昼寝をしているかもしれない。
スポーツも勉強も平均値は落ちているように見えるが、個々のレベルはとてもつもなく上がっている。
この状況に、「オール5」を良しとする学校教育が追いついていないだけだ。