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親の叱咤激励が子供のサッカーをダメにする

子供のサッカー試合を観戦していると、時々、相手チームの親御さんから
「集中しろよ!」
「もっと一生懸命やれよ!」
「全力出せ!!」
なんていう叱咤激励が飛び交うことがあります

自分の子供が出ている試合でヒートアップするのは分かるのですが、こういう内容を親が怒声に近い声で叫ぶことで、子供たちの成長を阻害しているような気がしてなりません

子供たちのサッカーを見ていて常々「全力病」が蔓延しすぎているなと感じます

「全力病」は私が命名したものですが、「全力病」とは20分ハーフの試合で子供たちは常に全力を出し、目の前のプレーにも常に全力を出している状態の事です

私は子供たちには「なるべく全力でやらずに、自分の能力がマックスで発揮できる力でやりな」と言っています

どういう意味かというと、例えば子供が全力でドリブルした場合、そのドリブルの最中にパスやシュートを狙ったコースに狙った力で出せるのかといえば、おそらくほとんどの子供たちは出せないんじゃないかと思います

もちろん、守備の時間で相手に抜け出された場合は全力で戻らないといけないですし、局面局面で全力を出さなくてはいけない場面はあります

ただ、常に全力でプレーすることが果たして子供たちのパフォーマンス向上に繋がるかというと甚だ疑問です

最初に書いたような親御さんの叱咤激励を聞いた時に、子供たちが(この局面では)全力でプレーするべきなんだ、というような解釈ができるのでしょうか?

常々、子供たちとサッカーの話をして、我が子のサッカーに対する理解度を親が把握した状態なら可能かもしれませんが…あの短いセンテンスだけでは、ほとんどの子供は理解できないと思います

当たり前ですが、サッカーは手ではなく足を使うスポーツです

手のように器用に扱えるなら全力で走った後に、ある程度狙ったところにパスを出すことはできるかもしれませんが、全力で走った足で、繊細のパスを通すのは、とても難易度の高いプレーです

サッカーでボールを持った時にやる事は大まかに言うと、ドリブル・パス・シュートの3つです

この3つの選択肢を全て自分のマックスが出せるようにプレーできる力の入れ方を、子供たちが理解したうえで、今のところは全力で戻らないとダメでしょといったアドバイスを私は子供たちにしています

主語が無い状態、具体的な場面を言わない状態で、親が怒声で「全力出せ!」「もっと集中しろ!!」と言っても、子供たちには何も伝わらないのではないかと思います

それどころか、親に怒られないようにという理由で「常に全力」でプレーするようになってしまう…

40分間、全力でプレーすることを強いられたら、そりゃ集中力なくすよなぁと

ヒートアップして叱咤激励をしてしまう親御さんの気持ちは分からなくもないですが、子供が楽しくサッカーをし成長を願うならば、自分の感情をコントロールして、親も子供も冷静な状態で試合を振り返って欲しいなと思います

最後までお読みいただきありがとうございます それだけでとても嬉しいです ただ読んでくれただけで イヤ本当に読んでくれただけで十分です 本当に嘘じゃないよ