J1 第8節ジュビロ磐田対名古屋グランパス 数的有利が有利でない理由
J1リーグ第8節ジュビロ磐田対名古屋グランパスは0−1で、ジュビロ磐田が3試合振りの敗戦となりました。
前半早々に失点してしまう嫌な展開の中、前半終わりに名古屋の選手が一発退場となり、後半丸々を11対10の数的有利な状況で戦うことができましたが、割り切った守備ラインを引いてきた名古屋相手に決定的なチャンスは何度か作れるものの、結局ゴールを割ることができずという…あるあるな展開で、見ていて非常にストレスの溜まる内容でした。
もちろん11人対10人なので、後半はジュビロ磐田が圧倒的に有利ではあるのですが、前半のスタッツでも名古屋はボールを奪うラインがジュビロよりも低く、元々懐に引き込んでからのロングカウンターが得意なチーム相手だと、有利な状況がそこまで有利ではなくなってしまうんですよね。。。
GKを除いた選手の数は10対9になっているのですが、名古屋は守備をフィールドの約1/3からスタートさせていて、ジュビロの2バックにはプレッシャーをかけていないません。
つまり、名古屋が守備を始めた位置からはジュビロの方が人数が少ない状況となります(10−2CB=8対9)。
相手がプレッシャーをかけてくる位置では、スペースがなく相手の方が数的有利な状況になっている。さらにロングカウンターを得意としているので、前がかりになった中で守備網に引っかかってしまった場合、一気にピンチになってしまいます。リスクを追った縦パスやドリブル突破が見られない展開が続き、時間がどんどんと過ぎていくというヤキモキが半端なかった試合内容でした。
横内監督は選手交代で打開策を図り、終盤にはあと一歩というところまで行けましたが、ゴールを割るまでには到らずでした。
あと一歩をどうやって打開していくのか、ヒーローになる選手を輩出することができるかどうかが、今季の順位がどこで追われるのかの鍵になってくるのではないかと思います。
負け試合を引き分けに、引き分けの試合を勝ちに持っていくために必要なことは何か。泥臭く得点へ執念を燃やすFWなのか、どんな状況になっても冷静でいられる選手の存在なのか。
ジャメ選手が真のエースになるために、こういう試合で点を決められる選手になって欲しいですし、古川選手もここで決められたならもう一つ大きな存在になれるでしょうし、平川選手もここで冷静な縦パスを通してアシストを記録したなら、久保選手と同レベルの選手になれるのではないでしょうか。
誰もがこの選手がチームの中心選手だと思える選手が出てきてくれたなら、こんなに嬉しいことはありません。
ヒーローになった選手は、2017年の中村俊輔選手か2015・16年の小林祐希選手まで遡らないといけないのかなと。
今季からJ1に定着し優勝争いをするチームになるためにも、ジュビロ磐田を象徴する選手が出てきてくれることを願っています。
個人的にイニシャルFの選手たちに期待しております。