【生き方の最新トレンド】ジョージア移住して一年。噂は本当だったか検証してみた。
SNS界で有名なイケダハヤトさんやマナブさんにも紹介され、『生き方の最新トレンド』などと持て囃されたり、日本人の新たな海外移住先として人気を博していたジョージアという国。
自分を始め多くの日本人が訪れたり、移住を決意しました。
しかし昨年から今年にかけて、新型コロナの影響もあり、ジョージア移住者に限らず多くの人の人生が変わってしまった大変な年ではありました。
そこで昨年12月にジョージアに移住し一年生活してみた経験から、『ノマドの聖地』などとして噂されていたことは実際どうだったのか、一つずつ検証していきたいと思います。
ビザ無し、滞在一年可能
ジョージア移住を決めた日本人の方達の多くは、これが大きな理由だったのではないでしょうか。
海外に長期で住むとなったら一番問題になってくるのがビザ。
いくら日本のパスポートが世界最強と言われ、ビザ無しで入国できる国が世界1位とはいえhttps://esta-center.com/passrank/index.html
大体の国が3ヶ月以上はビザ無しでは滞在できません。
依然日本人の海外移住先として人気である東南アジアのタイや、シンガポールはビザ無しで滞在できる期間は30日間と決まっており、長期滞在する上での大きな壁となっています。
ビザ無しで半年住める国っていうのも実はかなり少なく、ジョージアの隣国アルメニアや、南米のペルー、メキシコがそれに該当します。
しかしジョージアの場合はなんと一年。2位の国の二倍も長く滞在できるのです。圧倒的です。
2015年6月以降、観光、就労、留学その目的に問わず、ビザ無しで一年滞在できてしまいます。
これは僕も実際に住んでみて、もちろん本当でした。
昨年はコロナで色々なハプニングが起きましたが、この制度のおかげで
「滞在期限切れそうなんだけど、どうしよう?!」
と焦っている人が、少なかったように思います。
ただ就労もできると聞くと、
「こっちで仕事はありますか?」
という質問をたまにいただきます。
タイ移住であれば現地採用とかも一つの選択肢としてあるのかもしれませんが、
ただ残念ながら日経企業は僕の知ってる限りで、トヨタとJTくらいしかありません。
こっちで努めながらお給料もらってる人って上記の会社で働いてる人と、大使館やJICAの人くらいしか会ったことがありません。
またこちらの現地企業、レストラン等で働く場合、ジョージア語、もしくはロシア語がかなり出来ることが最低条件になってくると思われます。
この国の失業率は20%にも迫る勢いで、現地の人でも仕事が無いような状況なので、運良く仕事にありつけたとしても、平均月収は3〜5万円程度です。
こちらで勤め人として生活することは、あまり現実的では無いのかな。と考えます。
生活費が安い
これもジョージア移住の大きな魅力として噂されていました。
しかし日本と比較して安いものと、そうじゃないものがもちろんあります。
安いものの代表例としては
・メトロ等の公共交通機関
・タクシー
・果物、野菜
・ワイン、ビール
これらは日本に比べてめちゃくちゃ安いです。
もうこちらでタクシー移動の生活に慣れてしまったので、タクシー無しでは生活できません。お酒が好きな人にとってビールやワインが日本よりも格安で飲めるというのも良いかもしれません。
あまり安くないものとしては
・服(ZARA,H&M等)
・外食(マクドナルドは日本の3割安くらい、レストランに行くと大体一回千円弱)
・スナック、お菓子
・IT機器、電化製品
等が挙げられます。
服は古着だと安いものが結構見つかります。
外食はもちろんレストランのクオリティによりますが、マクドナルドは日本の3割安くらい、レストランに行ってお酒飲んで、たらふく食べて大体一回千円弱くらいかなーといった感じです。
僕はスナック菓子が好きでプリングルスやドリトスを食べたいのですが、値段は日本とそんなに変わりません。
IT機器に関して言えば、最近発売されたiphone12は日本の方が安いくらいです。こちらで買おうとすると20万円くらいします。
先ほど述べた通り現地の人の平均月収が3〜5万円程度ですから、それくらいのお金があれば毎月生活できるの?と思う人もいるかと思います。
これに関して結論から先に述べさせてもらうと、ほとんどの日本人は月3万円で生活することは困難だと感じました。
では現地の人達はそのお給料でどうやって生活出来ているのか。
ここにカラクリがあります。
こちらの人は大体親や親戚と同居、または友人とルームシェアをしています。
誰かとルームシェアをしたりホステルに住むならともかく、一人でアパートを借りて生活費を月3万円に抑えるのは、かなり難しいと言えるでしょう。
ジョージア人は親日、ホスピタリティに溢れている
これに関してはなかなか難しいところがあります。僕自身50を超える国、そして200以上の街を訪れましたが、どこと比較し、親日でホスピタリティに溢れるのか。また、たまたまその国で出会ったり、仲良くなった人の印象がその国の人というイメージになってしまうため、バイアスがかなり強くかかってしまいます。
ではカフェやレストラン、スーパーマーケット、タクシードライバーといった日常的に接する人はどうかと言うと、1年以上こっちで生活し感じたのはお世辞にもホスピタリティに溢れているとは言い難いです。
前からYouTubeやブログでも言っていますが、日本人の仕事に関するプロフェッショナル意識はやはりすごいです。
ジョージアに限らず、大体の海外ではスマホをいじりながらの接客や、ウェイターを呼んでも来なかったり、運転しながらタバコを吸い始めるタクシードライバーに巡り合うことが多く、それに対してイラついたり、日本の接客レベルを海外で求めること自体が間違っていると思います。
しかし、トヨタのプリウスはこちらで最も見る機会の多い車ですし、栃ノ心関をはじめとした、お相撲さんを数人排出しているので相撲好きな人が多く、日本に関して良いイメージを持っている人が多い印象です。
あと、他に面白いなと思ったのが、家族や子連れで移住している人と、単身で移住している人でまた見え方が違っているようです。
家族や子連れ移住の方達はジョージアの人たちは本当に優しいと言います。子供に無料で飴やおもちゃをプレゼントしてくれたり、常に声をかけてくれたり気にかけてくれていると聞きます。
確かにこの国ではアジア人自体そんなにいないのに、一人で歩いているとアジア人となると相当、注目され訝しげに見られることも多いです。
日本は今子育てしにくい環境であるということは日本の友達からも聞いたことがあります。電車の中でお母さんが泣いてる子供をあやしていると、「静かにしろ!」怒られたりすることがあったり、そのようなピリピリした感じは確かにこの国からは感じらません。
年代別人口分布を見ても、子供がそんなに多い訳では無いのに町中におもちゃ屋が多いのも、子供は宝で大事にするもの。という社会の共通認識が文化として根付いている証拠かもしれません。
美男美女、特に美女が多い
美の基準というのはその国や文化的背景、そして個人差もあるので中々難しいところですが、僕は男ですので女性に関して話をさせていただきます。
結論から言うと美しい人はかなり多いと思います。
当院に通う現地モデル
実際こっちで生活しているとその辺のカフェや、スーパーマーケットにモデル級の美人が普通に働いていたりします。
なぜ美女が多いかという仮説の一つに、混血の民族はルックスが良いという説があるそうです。日本でもハーフのタレントとかが多いのはこのせいとされています。ジョージアの歴史は侵略の歴史なので、色々な血がミックスされている人がジョージア人には多いのかもしれません。
そう言った面では日本は島国で他の民族と関わることがあまり無かったので、そういった違いがあるのかなと思います。
男性はどうなのかというと、男性は日本人と比べるとみんな体格が良く、ルックスもモデルみたいなイケメンが結構います。
ただ20を超えたあたりからみんな毛深くなります。本当に10代のころは目に入れても痛くないほどの美少年がそこら中にたくさんいますが、20を超えたくらいからみんな髭が濃くなり始めます。
ジャニーズや、中性的な男性が苦手だったり、髭を気にしないという女性にとっては良いかもしれません。
結論:ジョージアの一年、移住して良かったのかどうか
僕はコロナで、開業したクリニックが一時閉鎖を余儀なくされたり、色々ありましたが今のところ移住して良かったと思っています。
何のコネも無い国へ単身渡航し、こうやって一年経った今もジョージアが好きで、贅沢はできないけど、毎日患者さんが来院し心豊かに毎日暮らせているだけで、幸せです。
クルーズ船で働いていた時、僕は鍼治療だけしていれば良い存在でした。
どういう事かというと、洗濯も、掃除も、ご飯も誰かが作ってくれて、仕事に専念できる環境が整っていました。
確かに僕が一番社会に価値を提供できるものは鍼治療です。高いお金をかけて学校に通い、国家資格を取得し、鍼灸師となってからも国立大で卒後研修を受け、それから10年以上臨床に携わり多大な時間と労力でスキルや知識を得てきました。
そしてクルーズの繁忙期では朝7時半から夜10時近くまで、昼も夜もご飯を食べる暇もなく働きました。
終日航海日が続くと地面に足を一切つけること無く、一週間過ごすこともありました。
太陽を見ることもなく終わっていく日も多かったです。
確かにクルーズでの仕事は刺激的であり、そして資本主義システムの中で最も合理的で効率の良い働き方、お金の稼ぎ方でした。
しかしそこには人間らしい生活というものが不足していたように感じます。
こちらでは洗濯をします。掃除をします。料理をします。そしてそんな暮らしの中に仕事があり、鍼灸治療があります。
そんな普通の生活を、ジョージアでやっていることにたまらなく幸せを感じることがよくあります。
人間隣の芝生が青くみえる、無い物ねだりの生き物なのでまたクルーズの生活が、この先恋しくなることもあるかもしれません。
しかし今は何とかこのコロナ禍を乗り越え、ここジョージアの自分の治療院が、海外に出たいと考えている若手鍼灸師の教育の場として、そしてまだ東洋医学や鍼灸に馴染みのないこのコーカサスの地で日本の鍼灸を広める出発点として、もう少しここで頑張っていけたらと今は考えています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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