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僕とおばあちゃん



料理が好きだ


僕とおばあちゃん。

僕のおばあちゃんは料理が好きだ。

僕のおばあちゃんは自炊の達人だ。
僕のおばあちゃんの料理は栄養のバランスを考えたメニューが目白押しだ。

僕はおばあちゃんの揚げたての天ぷらが好きだ。

菜種油をひいた鍋に白粉とパン粉で覆った具材をストンと入れ、揚げていくのだ。

僕のおばあちゃんに「どれくらい揚げればいいの?」と聞いてみた。

僕のおばあちゃんは「きつね色になるまで揚げるの?他の野菜が引っ付かないように気をつけるんだよ。あとは端っこまで具材を持っていって、網目のおたまでさあッとすくってトレイに移すの。」と言った。

なるほど。でも、うっかり見過ごすと焦げが出る。かといって早く移しても水っぽさが残る。なかなか難しい。

僕のおばあちゃんは「目を離さないでタイミングを計っていくの。」と言った。

ああ、よそ見していたらまずいな。


僕のおばあちゃんは料理が好きだ。

僕のおばあちゃんが作る料理の中でおいしかったメニューがふたつある。

手巻き寿司とポテトサラダだ。

別にめずらしいことではない。

僕のおばあちゃんの作る手巻き寿司はいたってシンプルだ。
買ってきたマグロの刺身、キュウリ、事前につくった玉子焼きなど。必要な具を食べやすいサイズに切って海苔の巻いた酢飯に挟んでいく。
はみ出さないようにクルクルと巻いていくのだ。
でも、巻くのは一苦労だ。
具の入った手巻き寿司を包んでいくときにギュッギュッギュッと
少し力を入れていく。具がこぼれてしまうからだ。

僕のおばあちゃんはその巻き方がうまかった。
だから、おいしく出来上がるのだ。

あっぱれ!あっぱれ!

また、ポテトサラダを作るときもシンプルだ。

キュウリ、ジャガイモをつぶしたマッシュポテト、ニンジン、玉ねぎを
ボウルの中に混ぜていく。
硬さがなくなるまでほぐしていくのだ。

ほぐほぐ、ほぐほぐ、ほぐほぐ、ほぐほぐ。

仕上げに塩とコショウを少々入れて、またほぐほぐ。
ここではちみつをちょろっと入れる。そうすると、甘味が加わって
味がまろやかになるのだ。これがおいしい。

「おいしゅうなあれ。おいしゅうなあれ。」
 Be delicious! Be delicious!

あれ、いつかのドラマで聞いたような・・・。 まあ、いいか。


寝るのが好きだ


僕とおばあちゃん。

僕のおばあちゃんは寝るのが好きだ。

僕のおばあちゃんはずっと家族の世話好きで、家の中では働き者だった。だけど、70歳を超えた頃から歳を取って疲れがたまるようになり、昼寝をする時間が多くなったのだ。

僕のおばあちゃんはその前から寝るのが好きだけど、家事を終えると
すぐに布団に入って寝る。
お昼ご飯になると、自然と起きてご飯の支度をする。活動再開!
終わると、また寝る。夕方までスヤスヤと寝るのだ。

僕は「そんなに寝て大丈夫なの?」と聞いた。

僕のおばあちゃんは「疲れた時に寝て、食べる頃になったら起きる。力を回復しなきゃダメ。食べ終わったら、寝る。これでいいんだよ。」と言った。

ああ、カビゴンみたいだな。


おしゃべりが好きだ


僕とおばあちゃん。

僕のおばあちゃんはおしゃべりが好きだ。

僕のおばあちゃんは友達が多い。親戚だけじゃない。
ご近所付き合いの関係の幅がとても広い。
町内会でも地域の集まりでも友達が多いのだ。
中には農業をやっている人がいる。それで野菜や果物を分けてもらえるのだ。

僕のおばあちゃんは「まあ!どうも。いつもこんなに送っていただいてありがとうございます。」とよく言っていた。そこから、よもやま話が始まる。
誰かとおしゃべりするのは元気を保つ秘訣なのだそう。

僕は「長いなあ。」と思うところがある。でも、ご近所同士のおしゃべりは脳の活性化につながるから続けているのだろう。

今はSNSなどのアプリを使って、コミュニケーションをとることがだいぶ増えた。逆に面と向き合って話すことが減っている。みんなそれぞれの居場所があるから、なかなか出会えない。そのときに使うことが多い。
そのこと自体、良いも悪いもない。
だけど、こうして面と向かってしゃべることはなんとなく前向きな気持ちになるかもしれないのだ。

ああ、よきかな。よきかな。


そんなおばあちゃんでも、僕にとっては大切な家族なのだ。


おしまい。




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ハリス・ポーター
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