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超大型シリーズがmirabooksより発売!「名もなき花の挽歌 イヴ&ローク54」

 10月13日にベストセラー・シリーズ〈イヴ&ローク〉の新刊「名もなき花の挽歌」(J・D・ロブ/新井ひろみ=訳)がmirabooksから発売となりました。

J・D・ロブ著/新井ひろみ訳

 本シリーズは1995年にアメリカで第1作目が刊行され、世界累計7000万部を超える人気シリーズです。
 著者はJ・D・ロブ。
 アメリカロマンス作家協会初の殿堂入りを果たした重鎮ノーラ・ロバーツが、満を持して発表した近未来SF警察小説のために設けた別名義です。

 え、ロマンス作家の作品でしょ……? と侮ることなかれ。
 かのスティーヴン・キングやカリン・スローターも絶賛するほど魅力的なキャラクター描写とページをめくる手がとまらないストーリー展開で、ロマンス読者以外にもじつに多くのファンを獲得しているのです。

 日本でも2002年にヴィレッジブックスより刊行され、現在国内累計170万部超え、翻訳小説ジャンルにおいて長年愛されてきたベストセラー・シリーズとなりました。

 主人公はイヴ・ダラス、ニューヨーク市警察治安本部(通称:NYPSD)の殺人課警部補。警察官になるために生まれてきたと言ってもいいほど職務に熱を注いでおり、勇猛果敢、猪突猛進、殺人課のエースとして活躍しています。肉が大好きで野菜が苦手。ときにはクールに、ときにはがむしゃらに犯人を追い詰めていくさまはほんとうにかっこいい。ですが一方で、幼い頃の凄惨な経験が悪夢となってよみがえり、苦しめられていたことも。そのトラウマも愛する夫や周囲のおかげでじょじょに乗り越えられてきています。
完璧とはいえないけれど、とにかく魅力的で愛すべきキャラクターです。

 そしてもう一人の重要人物、ローク(名字はなく、ただの「ローク」です)。
 彼はイヴ曰く、毎日島だか国だか惑星(!)だかを買っていて「この宇宙で買えないものはない」ほどの大実業家(そしてキャラ変するほどのコンピュータオタクでもある)。ロークもまた、幼少期の暗い過去を抱えているのですが、逆境をビジネスに変え、天才手腕を発揮し、自ら築いた一大企業のトップに君臨しています。
 黒髪のロングヘア、氷点下の冷たさと、晴れ渡る青空のような穏やかさを兼ねるブルーの瞳が特徴的。なによりもマリアナ海溝より深いイヴへの愛に惚れ惚れします。まさにスパダリ、いや、宇宙一のスパダリと言えるでしょう。

 この二人は1作目『この悪夢が消えるまで』で、事件の担当捜査官と容疑者という形で出会いました。強烈に惹かれ合った二人はやがて恋人となり、夫婦となり、そしてお互いにとって唯一無二の存在へと変化していきます。この関係性が変化していく様はとにかくエモい。さすがノーラ・ロバーツ、あらためJ・D・ロブ!

 また、本シリーズはサブキャラクターも魅力的で、イヴの相棒であり、陽気でおちゃめなピーボディやNYPSDの面々、まるで吸血鬼のようなたたずまい(!)でイヴと舌戦を繰り広げる執事サマーセット、甘やかされ放題でふてぶてしい猫のギャラハッドなど、個性的豊かなキャラクターとイヴの痛快なやりとりもクスッとしながら楽しめます。

 ご参考までに今回登場するキャラクターと主要キャラを簡単に(ほんとうに簡単に)まとめた相関図を置いておきます。

まるでなにかのプレゼンシートのようなアート性のない相関図…スミマセン。

 巻を追うごとに深まっていくイヴとローク、そしてイヴを取り巻く人たちとの絆。忖度なし、容赦なく犯人を追うイヴのかっこよさもですが、野生のヤマネコのごとく他人を寄せ付けることのなかったイヴが、ロークと出会ったことで愛を覚え、人間みを増していく様子もまた、読みどころのひとつです。

 現在54巻めと少し長いシリーズではありますが、順番に読んでいただかなくても十分楽しんでいただけるようになっています。
(※もしかしたら1~3巻は読んでいただいたほうがより楽しめるかもしれません(大人の事情で大きな声では言えませんが))

 そして、SNS上ではありがたいことに読者さまがわかりやすくまとめていただいている投稿もございます。

 こちらもご参考いただき、ぜひお気に入りの巻を見つけながら楽しんでいただきたいと思っております。そして、#イヴロク で感想などつぶやいていただけると編集担当が涙を流して喜びます。

 mirabooksに移籍したイヴロク、ぜひ引き続き応援のほど、よろしくお願いいたします。
(編集担当S)


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