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閉門してるのは想定外(vs東京ヴェルディ)

 バスを降りると、味の素スタジアムの東中門、天文台通り沿いにある門が開いていなかった。マジっすか。

 味の素スタジアムへは、武蔵境駅からバスをつかうことにしている。メジャーな最寄り駅・飛田給駅よりもわが家からのアクセス的に具合がいいのだ。

 その日、ルヴァンカップ東京ヴェルディ戦の当日も、いつもとおんなじ感覚でバスに乗り、萩の原住宅前というバス停で降りた。すると、ゲームまえだというのに人っ子ひとりいやしない。イヤな予感がした。見ると、道路向こうにある東中門が堅く閉ざされていた。門は茂った木におおわれているのだけれど、まるでもう何年も利用されていないような風合いだった。

 え、本当に閉まっている? 何度か門を左右からながめたり、となりの公園からスタジアムへ続く道をのぞきこんだりして、おもわず周辺をウロウロしてしまった。ひとしきりやって「ああ、ホントに開いてないや」と納得すると、観念して飛田給駅を目指し、歩きだした。

 遠くに味スタの横っツラが見える。おそらくそろそろウォーミングアップが始まるころだ。一方ぼくはスタジアムの喧騒とは無縁の、だれともすれ違わない道をとぼとぼである。道すがら「FC東京のときこんなことあったっけ?」「あったような」「いやハッキリせんな」と、おのれの記憶力の薄弱っぷりを再確認させられた。おのれ。

 いま住んでいるところに引っ越して14年、それ以来の飛田給駅側である。だから久しぶりにスタジアム前に着いたときには、ビックリした。ラーメンの有名店がある。はやし田じゃん。

はやし田、広っ!

 新宿マルイ裏手の、ほっそい路地にあるヤツ。食べたのは大昔。もう味もおもいだせない。まったく関係ないけれど、そのほそい路地のさらに奥にあるスープカレーの名店・東京ドミニカが大スキです。スープは黒が好み。

 はやし田を通りすぎて、ふと見るとスタジアムの前を走る甲州街道の奥の奥で輝く夕日気が付いた。これから沈もうっていうのに。いやに発色のいいオレンジ色だった。いまから考えると、前半圧倒していたのに、後半余計な2失点を食らったゲームを予見しているかのよう。個々の判断でプレッシャー行っちゃダメね、やっぱり。

にくたらしいほどきれいな夕日

 帰りもすこし歩くことに。東中門があいていないのでバスはナシ、飛田給は電車の乗り換えがめんどくさい。Googleマップを見てみると、甲州街道を西にいったところに白糸台という駅があった。西武多摩川線の駅で、武蔵境まで行けるらしい。こりゃあ具合がいいとなった。さっそく飛田給駅に向かうサポーターたちとお別れして、甲州街道へ。たまに自転車で通り過ぎるヴェルディのユニフォームを見送りながら、白水台駅へと向かった。

 ちなみに。帰りどうしようかでアタマがいっぱいで、城福さんのことすっかり忘れていた。さっさとスタジアムを出てしまった。あいさつ来てくれたらしい。不覚。

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