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"身勝手さ"大歓迎!
加藤陸次樹さんは、ときどき身勝手になる。
ふだんの陸次樹さんっていえば、チームのために全力で戦える選手。チームを助けようとアタマをフル回転させ、ピッチをかけずりまわってくれる。
でもそんな彼も、試合時間90分のうちのほんの数秒間だけ、自分自身のためにプレーする。それはきまって相手陣内、ボールもった状態でパァッと目のまえがひらけたとき。瞬間、人格がカチっときりかわる。アタマのなかが「シュートを撃つ」それ一色で染まる。わき目もふらずシュートにいく。
ファン・サポーターみんな経験あるとおもうんです、観てて。彼のスイッチがカチっときりかわるときの、あのかんじ。あ、いくなこれはって。「もうパス出さねえぞこのひと」っていう。そうなったらいくらマルコスさんやピエロスさんが「コッチあいてるぞ」「出せ」と声をあらげようとも知ったこっちゃない。目指すはゴール、そこに向かってボールを蹴っとばすだけ。
でもそれは陸次樹さんにとってきっと必要な数秒間。その数秒の身勝手があるからこそ彼はチームの勝利のため、納得して全リソースつっこめるんだとおもう。
ほんといろんならことしてくれる。長い足でうまいことボールキープする。カラダもいくらでも張る。まわりとの相性もよくってパスもちゃんとつながる。そして賢く、よく走る――そんな加藤陸次樹さんが、たった数秒だけでもいいから勝手にやらせてくれっていうなら、そりゃあコチラとしても大歓迎。「あ〜も〜」「しょうがないな〜陸次樹さんは!」ってぞんぶんに楽しませていただきますんで。
それに、どうせいつかその身勝手がゴールになるんだから、ぜったいに。だったらなおのこと「どうぞお気兼ねなく」ってなもんです。