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昭和57年生まれはことしが本厄

 エアコンがこわれた。設定温度をいくらあげても送風口からあたたかい風がでてこない。ちかくで手をかざしてみると、ほんのわずかに空気がもれてるだけ。虫の息、なんてヤないいかたをおもいつく。「この冬はもちこえたからな」「あとはなんとかしろ」そういいのこすみたいにして、エアコンはあたたかな春をおとずれをまたずに力尽きた。

 たださいわいだったのがこの時期だったこと。我が家のねこたちにはまだコタツという避難施設があるし、妻もぼくも、東京の3月なら上着をはおればなんとかなる。そうかんがえるとよくぞひと冬のりきってくれたとあらためておもう。たすかったよホント。

 電気屋さんには「今週末にあたらしいのをとりつけにまいります」とのお返事をいただいている。そっか、おまえともお別れかあ。リビングの天井のすみでものいわず、しずかににぼくたちを見おろすエアコン、10年選手だった。去年の秋くらいから、なんだかお別れづいててる。やだな、やっぱりコレ厄年だからかなあ。……なんて、つい自分が去年から突入してる厄年に関連づけたくなってしまう。ちなみにことしは本厄です。

 ただ厄年といっても、かならずしもわるいことではないそうで。厄って"おおきな変化"という意味あいもあるらしい。つまりからだの変化、環境の変化、キモチの変化がおおきい年が厄年で、そのもっともデカい1年が本厄なんだそうだ。どこで聞いた話だっけか。

 そんな厄年のぼくと同い年の林卓人さんも、そのおおきな変化とむきあってるような気がする。前厄だった去年ケガでながいことくるしんでいたのも、からだの変化に対応しきれなかったからですといわれれば、おなじ年齢のニンゲンとして納得感ある。もう我々もことしで41ですからね。

 でも卓人さんはそんな変化なんかなんのそのといわんばかりにトレーニングをつんでいたようで。ついには先日のルヴァンカップ第2節でスタメンかも、というニュースが中国新聞に載った。

 宮崎キャンプでゴリさん、森山佳郎さんにふだんからコソ練してるのをバラされて「見えないところで努力してるひとがね(ながく活躍する)」と手ばなしでほめられてたけど、チームのトレーニングに全力でとりくんだあと、コソ練までして、ひたすらずーっと自分とむきあいつづけきた卓人さん。そんなひとがちょっとやそっとの変化くらいで折れるわきゃなかった。

 ルヴァンカップではざんねんながら実際には先発ではなかったけれど、でもすくなくとも記者のかたにミスリードをさせるくらいには調子をもどしてきたわけで。厄年の厄、おおきな変化をすこしずつポジティブなものにしつつある。

 きっとそろそろキックのほうももどってきてるんだろうな。カズさんいわく調子のバロメータだっていう卓人さんのキック。ビルドアップんときのパスやロングフィード、ゴールキック。はやく観てみたい。ではやく同い年のぼくを勇気づけてほしい。昭和57年生まれ、まだまだやれるぞってところ、見せてほしい。ここんところわたくし、少々へこみ気味なんで。

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