何者でもない影を追いつづけて
俺は、ずっと羨ましかった。
勉強のできるやつ、運動のできるやつ、オシャレしてかっこつけるやつ、歌がうまいやつ、恋人とイチャつくやつ。中学〜大学生の頃は自分の努力を省みることはなく、それを愚直にやってた人たちを遠くから見下していた。
そして自分は普通だと思い込みオール3の成績、サブ教科のみ4とかそんな感じだった。
とにかく角が立つ生き方はできなかった。
嫌われたくはなかったから、目立つことを自然と避けるようになった。
そうしないと心が保てなかった。
そしていつの間にかその全てが