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5分で読める!注目の最新医療ニュース3選(1/23 〜1/29)

先週1週間(1/23~1/29)の医療・ヘルスケア分野のニュースTOP3をご紹介!
医療ヘルスケアビジネスに特化したメディア「Harmony」が厳選した先週の注目ニュースはこちら。

1. メンタルヘルスの医療AIチャットボット「Limbic Access」が英国で医療機器認証を取得
2. NTT Com、フェムテック領域のビジネス共創・データ利活用のコミュニティ創設
3. 医療機器のオルバヘルスケア、タイでの合弁事業を開始

メンタルヘルスの医療AIチャットボット「Limbic Access」が英国で医療機器認証を取得

2023年1月18日、英国のヘルステック企業Limbic社が開発したAIメンタルヘルスチャットボット「Limbic Acces」はClass IIa UKCA医療機器認証を取得した。

これにより、Limbic Accessを英国市場に流通させることが可能となった。臨床的有効性、安全性、およびリスク管理でこのステータスを取得したAIメンタルヘルスチャットボットは世界初である。

Limbic Accessは、NHS Talking Therapies(IAPT)が扱う8つの一般的な精神疾患を93%といった高精度で分類が可能である。
❇︎NHS:英国の国営医療サービス事業

これまでに13万人の患者がLimbic Accessを利用して心理療法を受け、電話やオンライン フォームと比較して、Limbic Accesは以下の成果を得ている。

  • 回復率: 53%向上

  • 治療変更: 45%減少

  • 評価時間: 23.5%短縮

  • 治療中断: 18%減少

  • アセスメント待ち時間: 13%短縮

  • 治療待ち時間: 5%減少

Limbic Accessの導入により、患者の診療体験の向上や臨床時間の短縮がされたように、今後メンタルヘルス領域において、AIの活用による医療の効率化がますます行われていくと考えられる。ヘルステック市場が急速に成長を続けていく中、こうした医学分野におけるAIを活用した事例は英国だけでなく、日本や全世界でもさらに発展していくだろう。

Limbic  Access社公式ページ
https://limbic.ai/products

最新の医療AI開発についてもっと知りたい方はこちら!

NTT Comがフェムテック領域の12社とビジネス共創・データ利活用へ

2023年1月23日、NTT Comはフェムテックの事業者間でのデータ連携、利活用により新たな高付加価値製品・サービスの開発や提供を行い、エンドユーザーである女性のQOLの向上を目指す事業者間コミュニティー「Value Add Femtech Community」を創設した。

昨今、フェムテックは女性が抱える健康の課題を解決するテクノロジーとして非常に注目されている。
しかし、フェムテック事業においてはデータの取り扱いの安全性の確立が難しく、各事業者が保有するデータは各社の必要な情報に限定されているため、利活用の範囲が限られているという課題があった。

NTT Comは上記の課題を解決するため、コミュニティーに対してヘルスケア業界向けプラットフォーム「Smart Data Platform for Healthcare」の提供を発表している。「Smart Data Platform for Healthcare」は、セキュアに統計分析ができる秘密計算、データセキュリティを実現する同意管理機能、認証連携機能、匿名加工機能などの機微な情報を扱うために必要な機能を備えており、これを活用することで安心・安全なデータ利活用が可能だ。

NTT Comの技術を活用して各事業者が保有するヘルスケアデータを分析・連携することで、新たなヘルスケアサービスの開発も期待できるだろう。
さらに、コミュニティー参加事業者同士の有するアセットを利用した製品・サービスの共同開発など、ヘルスケア領域のビジネス共創も加速すると考えられる。

出典:NTT Com公式HP(https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2023/0123_2.html)

また、フェムテックと同じように、データの安全性かつ一元的管理のもと有効活用できる事例としてPHRが挙げられる。今後PHRや別の分野においても、新たな付加価値を生み出すための共創コミュニティが作られる可能性も頭の片隅に入れておきたい。

フェムテックやPHRサービスについてもっと知りたい方はこちら!

医療機器大手のオルバヘルスケア、タイでの事業開始を発表

2023年1月26日、医療器材販売を手掛けるオルバヘルスケアホールディングス株式会社は、タイで合弁事業を開始したと発表した。

タイはASEAN地域において経済的、地理的なハブ機能を有しており、従前から実施してきたメディカルツーリズムをさらに拡充させつつある。また、日本と同様に今後急速な高齢化が予測されており、自国民への医療・介護の充実も喫緊の課題であり、こうした背景からタイも医療・ヘルスケアを重点産業の一つとして挙げている。

同社は、タイの政府関係機関や日本の医療機器メーカーと情報交換を重ね、 日本製医療機器のタイへの輸入や現地生産、現地のエンジニアの育成、メンテナンス体制の整備などに関して一定の可能性を見出したために、合弁事業の開始に至ったと述べている。

同社は合弁会社設立時の見通しとして、タイを拠点にASEANにも展開を検討しており、今後東南アジア地域においてもさらなる成長を遂げることが期待されている。

オルバヘルスケア公式HP: タイ王国での合弁事業開始に関するお知らせ
https://www.olba.co.jp/ir/upload_file/tdnrelease/2689_20230125593528_P01_.pdf

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