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ねこがきた ⑦声が聞こえた!
「ビビ」と名付けたことにより、親しみが湧き、ますます気にかかるようになってきた猫。
非常に警戒心が強いようで、なかなか姿を見せなかったわりに、痩せている様子も無く、さほど飢えているようにも見えず、どこから来ているのか?、ほんとうに野良猫なのか?、など、謎は深まるばかりでした。
庭に出た時に名前を呼ぶ、ちらっと姿を見かけたら呼ぶ、と、繰り返すうちに、意外なことに、それに応えて姿を見せるようになりました。
声は、最初は口を動かしても聞こえず(前回⑥の動画のような感じ)でしたが、これも意外なことに、ほんの数日の短い間に、
かすれたような、ザラザラしたかすかな声が聞こえるようになり、
しっかりした声として聞き取れるようになってきて、
力強い猫の鳴き声になりました。
この変化は、日頃生徒さんに音楽のレッスンをしている私の経験と比べても、異常と思える速さでした。
それは、声が全く出せなかった猫が、声が出せるようになった過程のように見えましたが、もしかしたら、はじめは人間の耳に聞き取れない高さの声で鳴いていたのが、「人間に合わせて」人間の聞き取れる音域の声に猫が声を下げてくれた変化だったのではないか、と、後から気が付きました。
それならば急激に声が出る(聞こえる)ようになったのも納得がいきます。
聞こえ始める前に、呼びかけると、植え込みの中から、音というよりは気配と言った方がいいような、聴力検査の時のノイズのような音がして、猫がいるなと思った期間が数日あったという記憶とも符合します。
人間の聞き取れる高音の音域はせいぜい2万ヘルツまで、それに比べて猫が聞き取れる音域は8万から10万ヘルツもあるそうなので、はじめは、猫には聞こえても、人には聞こえない高周波の声で鳴いていた可能性があると思います。
徐々に聞こえるようになってきたこの声は、
猫の方から人間に歩み寄ってくれた第一歩だったのかもしれません。
🐈⬛つづく
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