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ちょっと待って!本当にその日の料金変更は必要ですか?

※このレベニューマネジメントガイドは、ハルモニアが以前運用していたMagicPriceサイトからnoteへお引越ししました。この記事は2020年2月18日のものです。

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状況判断とは、集めた情報をもとに、宿泊日毎の地域や自施設の状況を見分けることです。


料金設定を考えるために必要な状況判断とは?
以下の3つの軸で宿泊日ごとの状況を判断できると、この次の料金の選択ステップにおける指針となります。

ある宿泊...

それぞれ、正確なデータをもらえるわけではないので、完璧な把握というのは現実的ではありません。限られた情報の中で推定して、判断のズレがあれば修正していくという考え方でいきましょう。


集めた情報から推定して、どんなパターンの日か分類する


競合施設の設定料金を調査できていれば、その平均値の高低を、宿泊者需要の判断の参考にできます。合わせて、競合施設がオンラインで販売している在庫数も確認しましょう。どのくらいのペースで予約が入っているのか、あとどのくらいの供給が残っているのかを推定できます。


最も正確に把握できるのは、自施設の状況です。横軸に宿泊日までの日数(リードタイム)、縦軸に稼働率を取ることで、ブッキングカーブを描くのが一般的です。

ブッキングカーブ-1024x588

過去の予約データから参考となるラインを作成します。シンプルなものならExcelでも作成可能です。そこに、現在進行中の宿泊日に対するブッキングカーブを重ねることで、予約のペースの状況判断に活用できます。


予約のペースはシーズンやその日毎の特性によっても変わります。可能ならば似た宿泊日(平日か週末か、同シーズンか、イベントがあるか、等)ごとでブッキングカーブを作成します。もちろん、細かくし過ぎると作業が大変になるため、バランスを見て決めましょう。
それぞれの分析結果から、例えばこんな表を用いてパターンに分けて判断もできます。

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そもそも料金の変更が必要かを考える


1日1日の細かい検討に入る前に、そもそも料金の変更が必要な宿泊日かどうかを見極めます。基本的には、今の料金設定のままで進めるとどうなるかを予測し、そのままでは機会損失が生じてしまいそうか否かで判断していきます。

ここは、状況判断のパターンによって決めていくのが効率的です。

・自施設の客室が早めに売り切れになりそう→アップ検討
・自施設の客室が大幅に余りそう→ダウン検討
・想定した状況に大きな変化がなく、自施設の選択も合っている→キープ など


どの料金ランクに設定するか、選択する


あらかじめ設定した施設の料金ルール、ポリシーに基づいて検討しましょう。変更頻度や、原則に大きくハズレた選択になっていないでしょうか。例外とするなら、その根拠をチームに共有することも忘れずに。あとで自分で振り返るときにも役に立ちます。

料金ランクの選択は、期待値が最も高い料金ランクにするのが基本です。

期待値

なお、現在の料金のまま宿泊日まで推移した場合の稼働率は、作成したブッキングカーブからも大まかに行えます。料金を変更した場合の稼働率変化の予測には、複雑な計算が必要になります。各種レベニューマネジメントサービスの活用がおすすめです。

料金を検討する際に競合の設定料金帯は参考にはなりますが、その情報だけで決めるべきではありません。なぜなら、たとえ競合の料金がいつもより安くても、自施設の予約状況や需要の高さの判断によっては、自施設の料金を高くキープするべき日もあるからです。

競合の料金は根拠の1つとして扱い、自社の料金×稼働率がどう動くのかを予測する方法を基本としましょう。