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BALI 南国の祈り⑤聖泉


チュルク村にてサラスバティと触れ合って🦢
次の目的地へと向かいます。



緑が増す車窓を眺め1時間ほど🚙
到着したのはティルタエンプル寺院です。


沐浴で有名なこちらの寺院。

ティルタは“水”、エンプルは“聖なる”という意味で“聖なる水の寺院”とされています。

伝説によるとこの寺院に沸く泉は、インドラ神が魔王と戦った際に大地を突き不老不死の水アメルタを湧きだたせたものとされ、その泉の水を引いた沐浴場では現在も世界各国から参拝者が訪れます。


大自然の中に突如現れる寺院。
魔除けの石像達は今も来るものを見極めているようです。



入口で服装を整えて。

サロンというカラフルな布を腰に巻き、その上からスレンダンという帯を締めます。人間の下半身は穢れの部位とされ神さまにお見せしてはいけないのだそう。

なるほどなぁと、巻き巻き。



寺院内には沐浴される人の姿が。
神前挨拶といったところでしょうか。

水音がする方へ進み門をくぐると…



THE 禊🌊

インドラさんの泉とならば、さぞ猛々しいものと想像していましたが、少しひんやりとした水場は思いのほか柔らかな気配が漂っていました。

まだ午前中なのにたくさんの人。
最早ここはどこ?というくらいの多国籍感。


沐浴を眺めながら、自分も聖泉に触れてみたいなぁと思うものの、手を水に漬けるのはどうも気が進まず…水が噴き出す水源はどこも沐浴中の方が並ばれていて、立ち入れる雰囲気じゃない。

まぁここに来れたから良いかっと締めくくりかけたその時、「こっちにおいで」とガイドさん。

人混みを掻き分けて、なんと水源に手が届く場所へ案内してくれました😳


ですがこれは随分トリッキーな手段。
横から割り込んで良いんだろうか…💦と戸惑いましたが、先頭に並んでいた方もどうぞと譲って下さって。“有り難くお受けしなさい”と聞こえたような気がしました。

「水を3回 頭につけるんだよー!」とガイドさんの元気な掛け声。

もうこれはやるしかないと、英語 日本語ごちゃまぜのお礼を周囲に伝えつつ、落ちないように気をつけながら手を伸ばして。

そうして指先にピンと触れた湧き水はなんとも清らかで…


ちょん ちょん ちょん


清めの水に静かに歓喜。
心ふるふる 震えます。


周りの皆さんのお陰で、夫とともに貴重な体験をさせていただくことができました。あっという間の出来事でしたが、きっとこれをする為にここへ来たんだと思える瞬間でした。



沐浴場を抜けると、インドラさんと泉が。
ボコボコと力強く湧き続ける源泉。

すごく澄んだ場所だったので、ここから本殿に向かってお祈りをさせていただきました👏


この寺院は観光の賑わいとは裏腹に、深く静かな自己との対話や内面・内省というテーマが迫ってくる場所のような気がしました。“お清め”というよりも、“精神統一”という言葉がしっくりくるような。自分と繋がることは何よりの祓い。まず清流に帰すべしは、自分自身の雑念なのかも知れません。

本来は人の往来も限られる中、
粛々と行われていたであろう沐浴。
古い光景を遠目に感じながら馳せながら。

ティルタエンプルをあとにしたのでした🌿



次回に続きます^^🚩


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