リーダーシップとフォロアーシップ
実行のスピードを最優先に:スタートアップ企業が成功するための鍵
企業が優先すべきことは、成し遂げたい目標や事業環境によって異なります。
しかし、スタートアップ企業においては特に「実行のスピード」が成功の鍵を握っています。
スピード感を持った行動こそが、競争の激しいビジネス環境で生き残るために必要不可欠です。
戦略が決まったら、重要なのは「実行」
スタートアップ企業では、戦略や目指すべき方向性が明確になっている場合、最優先すべきはそれを素早く実行に移すことです。
もちろん、不確実な市場のなかで、100%確信を持てる戦略というものは存在しません。
また、どれほど優れた戦略を描いても、それが実行されなければ意味がありません。
スピードが遅いと、市場の変化に取り残されたり、競合他社に先を越されたりしてしまうでしょう。
もちろん、実行の過程で「もっとこうすれば良い」という改善点が見つかることもあります。
しかし、それらは実際にサービスを提供し、顧客の声を聞いて初めて明らかになるものです。
社内でどれだけ議論していたとしても、新しいことであればあるほど、結論は出ません。
行動を起こさなければ、課題も改善策も見えてきません。
戦略が決まったのであれば、まずはスピードを優先し、走りながら改善していく姿勢が求められます。
リーダーシップとフォロアーシップの重要性
実行のスピードを最大化するために、特に大切なのが「リーダーシップ」と「フォロアーシップ」です。この2つがバランスよく発揮されることで、組織全体のスピード感が向上します。
リーダーシップとは?
リーダーシップとは、「俺・私がやる」という主体性を持った行動です。自分が責任を持って先頭に立ち、行動を起こす意志と能力が求められます。リーダーが明確なビジョンを示し、チームを引っ張ることで、組織全体の士気とスピードが高まります。
フォロアーシップとは?
一方、フォロアーシップとは、上司やリーダー、チームメンバーを支援し、補佐する姿勢を指します。これには、リーダーの判断を的確に理解し、実行を助ける役割が含まれます。フォロアーシップがあることで、チーム内の連携がスムーズになり、無駄な遅延を防ぐことができます。
「代案なき否定」はNG
スピードが求められる中で、組織の進行を妨げる最大の敵は「代案なき否定」です。単に意見やアイデアを否定するだけでは、チームの士気が下がり、意思決定や実行のスピードが遅くなります。
否定をする場合には、必ず代案を提示することが必要です。
代案があれば、建設的な議論が可能になり、結果としてより良い方向性が見つかります。
また、代案を考えるプロセス自体が、否定者自身の責任感やリーダーシップを育むことにもつながります。
スピードを生む組織文化を作る
スタートアップにおいて、戦略があるのであれば、最も重要なのは「実行のスピード」です。
そして、そのスピードを支えるのが「リーダーシップ」と「フォロアーシップ」の相乗効果です。
主体的に動くリーダーがいて、その背中を押すフォロアーがいる――この文化を築くことが、スタートアップの成長と成功の原動力になります。
「代案なき否定」がなく、実行に集中できる環境を整えること。スピード感を持って動き、走りながら課題を解決する。
その先に、スタートアップの未来が広がっています。