私がやっていることは何なのか
熱波師なのかアウフギーサーなのか、はたまた…
私は東京都足立区にある銭湯「堀田湯」さんで毎週火曜日の夜、決まった時間にロウリュをしてタオルを振っています。そんな私はその時間、いったい何をしている何者なのか…いつも考えるのです。(以降便宜上、自分のことを熱波師としています)
私は〇〇です
私が以前抱いていた何となくのイメージというのは、熱波師は熱いロウリュとパワフルな風でお客さんを楽しませるタイプ、アウフギーサーはアロマを巧みに操り、華麗なタオル捌きでお客さんを魅了するタイプ…でも最近は、そうとも言えないなぁとも思っているのです。みなさんはそれぞれの言葉にどんなイメージを持っていますか?私は自分を説明するときに「アウフギーサーのSZKです」というのも「熱波師のSZKです」というのも、実はあまりしっくりきていないのです。
ロウリュ
私のサウナ的な、熱波師的な出自といえば草加健康センターさんでの衝撃的なロウリュを体験したことでした。私はここで「ロウリュ」に魅せられるようになるのです。初めて上段に座った私はあまりの熱さに走ってサウナ室から逃げました。それからしばらくは下段から上段を見上げ、そこに座っている猛者を見て「いつかは私も」と誓ったのです。段々と熱にも慣れ、ロウリュを受ける時に余裕も出てくるにつれ、水掛けのタイミングや量、そこから何をするのか、ということに興味が移っていきます。
見えないものを見ようとして
望遠鏡は覗き込まずに、サウナストーンを覗き込んだり、はたまた目を閉じて感覚を研ぎ澄ませ、音で注水量を判断し、肩に降りてくる水蒸気を感じてみたり。
ロウリュをする人たちはどうやって量やタイミングを決めているのだろう?
ひょっとして…ロウリュ見えてませんか?と問いたくなるほど好みの熱波師さんのロウリュは芸術的で、時に優美で、時に荒々しく身を包むのです。そしてそこから、私もロウリュしてみたい、熱波師をしてみたい…と思うようになるのに時間はかかりませんでした。
そんな私のロウリュ
私のロウリュの主体は常にお客さん。私は歌舞伎でいうところの黒子のようなものなのかなと。目立っちゃいけないけど、いない訳にもいかない。
いや、いなくてもいいんじゃないか…う〜ん…
コンセプトは、受け師(改めて言葉の説明しますね!)が受け切ることができるギリギリの熱さと時間を見極めて、そのキワキワを攻める。というのが、私のロウリュです。何を言っているかわからないですよね?熱すぎれば表面焼、ぬるいと物足りない。熱くしたいけど追い出したい訳ではない。ここを突き詰めたいなと思って、いつもロウリュしています。
サウナマスター
海外では「サウナマスター」という言葉があるそうです。簡単に言うと、その時間サウナ全体の温度や湿度を管理し、アウフグースなどでお客さんに良いサウナ体験を提供するための誘い人。
ふむふむ…これが一番、私のやりたいこと、やっていることに近いのではないか?とはいえ、そんなレベルの高いことをしているつもりも、できているつもりもなく…ただ私の考える、私のしたいロウリュをしてタオルを振っているだけ。(もちろん安全には最大限に配慮して、無理無茶はさせませんし、しません)たぶんマスター的な考えとはまるで違うのではないかと思うのです。
結局、何が言いたいの?
「私がやっていることは何なのか」に名前が欲しいなと思ったという話です。
私はこんなことをやってますと、なかなか説明できないのは残念だなと。熱いロウリュがお好きな方、名前をつけるのが得意な方、単にサウナが好きな方、ぜひ一度、私のロウリュを受けに堀田湯さんに来てみませんか?
(毎週火曜日に開催。Twitterで告知を出しています)
黒い方のSZK
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?