F1 モナコGPが帰ってきたよ! 【プレビュー&予選結果】
2年ぶりのモンテカルロ
今週末 (5/20〜5/23)はモナコGPが開催される。モンテカルロは最も古いF1レース地のひとつで、その長い歴史のなかで数多くのドラマを生み出してきた。世界三大レースのひとつにも数えられ、ドライバーにとってもここでの勝利は格別なものなのである。
そんな伝統あるこのグランプリだが、昨年はCOVID-19の影響により開催されなかったため、モナコでのF1開催は2年ぶりだ。それだけに興奮もいっそう高まるというものである。
直近の2019年モナコGPでは、ルイス・ハミルトン (メルセデス) がマックス・フェルスタッペン (レッドブル) とコース上で激しいバトルを繰り広げた末、優勝を勝ち取った。メルセデスチームにとって、GP直前に亡くなったニキ・ラウダに捧げる勝利ともなった。
カラーリングもモナコ仕様
2年ぶりの開催に向けて、特別な装いでモナコGPに臨むチーム・ドライバーも多い。マクラーレンやウィリアムズが特別仕様のリバリーで参戦するほか、ドライバーたちもまた、モナコGP仕様のカラーリングを施したヘルメットを披露するなど、開幕前からさらなる盛り上がりを見せている。
観客席にサポーターたちの姿が見えるのも嬉しい。まだ人数制限はあるものの、やはりファンあってのF1である。
木曜日に行われたフリー走行では、フェラーリのシャルル・ルクレールがトップタイムを刻むなど、フェラーリが良い調子を見せた。
予選結果
新人たちに牙を剥く市街地サーキット (Q1)
予選は現地時間15時からスタート。ミック・シューマッハが、予選前のFP3でマシンを大きく損傷してしまったため予選欠場となり、最後尾グリッドが確定。残る19名での予選となった。
Q1最初のアタックでは、ボッタス、ルクレール、フェルスタッペン、ノリスが1〜4番手に並び、4チームのドライバーがトップ4を分け合うという面白い展開になった。
一方で"新人"たちのタイムは伸び悩んだ。アルファタウリの角田は15番手タイムまであと0.018秒届かず、Q2進出を逃すこととなった。また、この地で2勝した経験を持つアロンソもまさかの17番手。他、ラティフィ、マゼピンらがQ1敗退となった。
チームメイト間で分かれた明暗 (Q2)
Q2も引き続き、全車ともソフトタイヤを履いてのアタック。
一度目のアタックで、サインツ、ルクレールが1、2番手タイムをそれぞれ計測するも、フェルスタッペンが最速を更新してトップに立つ。
一方、全車最初のアタックを終えた時点でノックアウトゾーンにいたのは、ジョビナッツィ、ストロール、オコン、ライコネン、ラッセル。
彼らはQ3進出のため、再度コースに出てアタックを試みる。オコンはタイムを更新するも、Q3には届かず。一方、ジョビナッツィは10番手に食い込んでみせ、2021年シーズンで初めてのQ3進出となった。代わって、リカルドがノックアウトゾーンに転落するかたちとなった。
躍進する若手たち、そしてまさかのエンディング (Q3)
Q3でもフェラーリの勢いは止まらない。最初のアタックで、ルクレールが1番手、サインツが4番手タイムを計測。2人の間にフェルスタッペン、ボッタスが割り込むかたちとなった。ノリスも好調を維持し、5番手タイムを刻む。
その後、各車一度ピットに戻り、最後のアタックに挑む。
ところが、残り1分を切ったところでQ3は突然終わりを迎える。ルクレールがターン16でウォールに接触し、赤旗が提示されたのだ。セッションはそのまま終了となり、その時点でトップタイムだったルクレールがポール獲得となった。
もちろん、この段階では多くのドライバーが最後のアタックに挑んでいた。
しかし、フェルスタッペン含め、ボッタスやサインツもこの赤旗により最後までアタックを続けることができず、タイム更新には至らなかった。
Q3最終順位は以下の通り。
予選結果をみると、ボッタスを除いて上位6位は全て25歳以下のドライバーたちであり、全体的に若手が躍動した予選となった。
一方、ポイントリーダーのハミルトンは7番手。フリー走行時からポールポジションは難しいとの見立てだったが、予想以上に厳しい結果となった。
ペレスは、トラフィックの影響もあってラップをまとめることができず、9番手。
ルクレールはポールを獲得したものの、マシンのダメージ次第ではギアボックスの交換等を強いられることになるかもしれない。
決勝レースは、日本時間23日22時 (現地時間15時) から行われる。