見出し画像

【小説】 今の気持ちは、 #7

ー6月ー

りなは志望校に合格し、入学した。

親しい友達もできた。入学から気の合う女友達4人グループで、悪目立ちするわけでもなく勉強もほどほどに高校生活を楽しんでいた。放課後は4人で買い物やファミレスに行ったり、カラオケなど楽しんだ。

そして家に帰るとりなは1人噛みしめるかのように泣いていた。みんなといることが本当に楽しかった。でもりなはみんなとその瞬間を楽しんではいない、楽しいを演じていた。家でその時を思い出して楽しんだ。りなは今のままでいたい気持ちと全てを話して楽になりたい気持ちもあった。でもどうしてもりなは言えなかった。小学校時代のことがどうしても脳裏をよぎる。心の奥に刺さった傷が今も癒えないでいた。 みんなの前で自分がいきなり泣き出したらどう思われるのかわからない。不気味がられてしまい一緒にいられなくなってしまうのが怖かった。りなの中で常に葛藤があった。

りなはときどき1人部屋で笑っているときがある。ずっと無感情を演じることは容易なことではなく体が耐えられなくってしまうからだ。

さとみはそんなりなの姿をずっとみて心配していた。りななりに考えて行動していることをただ見守るしかなかった。りなを苦しい目に合わせていることにときどき責任を感じていた。


時は経ち、

さとみの容態がまた悪くなっていった。
貧血気味に横になり、苦しがっていた。りなは一度さとみ救急車で搬送されていたこともありすぐさま病院に連れて行った。

母さん、、


#小説 #オリジナル小説 #連載小説





サポートいただきありがとうございます。お酒のおつまみ代にさせていただきます。