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【小説】 今の気持ちは、 最終話

さとみが病院に運ばれてから3日、さとみの熱が一向に下がっていかない。40度の熱を常に上回っている。さとみは全身が重く視界がぼやけていた。耳から聞こえる

母さん!母さん!しっかりして!

母さん!

りなとこういちの声が聞こえたのは確認できた。

りなとこういちは懸命にさとみに声をかけりなは手を握りさとみの身体を何度も揺らしていた。

2日目の夜中病室から男の人の声が聞こえた。私の様子を見にきたのだろうと思っていた。しかし
男2人は怖いくらい冷静に話をしていた。だがマスク越しだったため声は遠くこもりそのときはほとんどの内容は聞き取れなかった。

さとみは自分の身に何かしらの変化が起きていることを身体で感じていた。

どうしてかはわからない。でも私には身体に異変が起きている。もしかすると私の身体からりなに影響がでているのかもしれない。だとしたら考えてる時間はもうない。どうしても最後にりなに私の想いだけは伝えたい。

病室に来たりなにさとみが目線をりなに向けた。なにか話しそうだと想い。りなはさとみに耳を傾けた。

りな、あなたの元気な姿がみたいわ。誰よりも優しく気配りができるりなは本当に私の大切な存在よ。りながありのままでいる姿が私は1番好き。あなたにこれから何があってもあなたのことを支えてくれる人は絶対にいるわ。あなたは1人じゃない。私はこれからもりなも愛してる。

そっとりなに語りかけた。

りなはすぐにその場を離れた。こういちはりなを追いかけようとしたがさとみがこういちの目を見て首を振った。こういちの後を追わなかった。

病院内のみんながりなの表情をみて少し不気味がった。

はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは

りなはひたすらに笑った。りなは病院からでてすぐ笑った。涙と一緒に。

りなの感情は全て爆発した。どうしてなんだと。今一番の悲しみを笑って表現している自分にさらに笑った。



でもりなはさとみの言葉を思い出し、一つ一つの言葉が胸に沁みた。

ここにいちゃダメだ。さとみに心配をかけたくない。その想いを隠しながら病室に戻っていった。りなはひたすらに耐えていた。

帰ってきたりなをさとみとこういちが迎え入れた。

お母さん。ありがとう。もっともっと私は自分に強くなるから!

りなは堪えていた想いが溢れ、さとみにそっと微笑んだ。

さとみはりなの微笑んだ姿を見て全てを安心し、りなに微笑みを返し、和やかなまま2時間さとみは息を絶った。




、、、、、3か月後。

行ってきまーす


りなー!昨日の英語ノート見せてえ!

いーよ!はい!

ねえ、これ数学のノートじゃん!

あああ!ごめん!間違えた!

ホントりなはおっちょこちょいなんだから、ほらハンカチ使いな

、 、、 ありがとう


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