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引っ込み思案と髭ダンス
私は幼稚園時代、極度の引っ込み思案で人の輪に入れず、楽しそうにしている人たちを羨ましく見ている子供でした。
お友達がいないわけではありませんでしたが、とにかく輪に入る勇気がなかったのを覚えています。そして鼻炎で。
ある日、通学のバスの中で、
「あなたにも~チェルシーあ~げたくな~い」
と元気に言ったら、どっかんどっかんウケて、
(こういうのでいいの?)
と自分がまた輪に入れてないながら、人の輪に入れたような気がしました。
幼稚園でいつものようにぼーとしていたら鼻水が出たので鼻をかみ、そのティッシュを鼻の下に挟んで、何を思ったか髭ダンスでどさくさ紛れにホールで遊ぶお友達の中に入ったら入れてしかもかなりウケて、
(こういうのでいいの?)
またやった自分が一番驚き、内心ときめきつつアンコールに応えまくりました。
そんなとこもあり、志村けんさんを殻を破るきっかけになった恩人のように思っている節があります。
それを柄本明さんにお会いしたときに話したのですが、
「志村さんは命の恩人なんです」
言葉の間違いでシリアスな内容になってしまったのですが、そんなのどこ吹く風。
柄本さんが急に髭ダンスを躍りだし、私もそれに乗っかり、どちらも突っ込まないため まあまあの尺を初対面にも関わらず躍り続けるという貴重な時間を経験しました。
柄本さんの独特の空気感は、フェロモンがある気がしました。
「志村さんにあげたい」
と柄本さんセレクトで志村さんの手に私の刺繍が渡りました。
選んでおられるの図。
最後になったコントの収録の際渡されたようで志村さんも刺繍を喜んで下さっていたと教えて頂きました。
今となっては、柄本さんと髭ダンスができるならば幼い頃引っ込み思案で良かったなって思いますし、人の輪自体考えすぎでしかなかったなと思えます。