一緒に歩むこと
看護師としてかれこれ20年超えた今
看護師免許を取得した時にはまだ「看護婦」で、「ナースキャップ」をかぶって暗号の様な先生たちの字を解読しながら指示受けしてたわけです。
紆余曲折を得て20年以上はこの世界にいるとは摩訶不思議。
寄り添うってなんぞや
看護の世界にいると、いやというほどこの言葉を耳にする。
私はこの言葉は体のいい言葉だなと思っていたりする。
看護師にとって「寄り添う」のは当たり前と教わってきているわけだけど、
本当の意味で「寄り添えているか」は自分たちではわからない。
私たちは患者さん本人ではないから。
むしろ「寄り添ったつもり」になって押し付けていないか?
ということの方が私は気になる。
子どもたちの環境はみんなそれぞれ。
家庭の状況もそれぞれ。
私たちが知りえている情報は一握りなわけで、それで知ったふりになっていないかを自問自答しながら対応している。
闘っているのは患者さんだけじゃない
子どもたちは勿論闘っている。
病気とも、環境とも、我慢とも、力の限り。
ただ、そこには一緒に闘っているご家族がいる。
お父さん・お母さん・お兄ちゃん・お姉ちゃん・弟・妹
おじいちゃん・おばあちゃん
きっとその周りにいるいとこさんもそう。
小児という世界で「家族でなんとかする」というのはこんなにも大変な事なのだと身に染みて感じる。
病院で指導される内容は病院のスケジュールの中で患者さんにあったもの
自宅の生活に照らし合わせて考えられていない。
「やってあたりまえ」「家族だから」「祖父母に協力してもらって」
カンファレンスでよく聞く。
ご家族の生活の中に帰るのに、以前の生活に目が向けられない。
みんな、いろんなことに向き合って闘っている。
一緒に生活を考える
退院する前、必ず確認するのがこちら
これを退院前にご家族にお会いするときに必ず確認する。
いざおうちに帰った時に戸惑いをすこしでも減らすことが一番の目的。
休息の時間がとれるかどうか
無理なスケジュールになっていないか
頑張らないといけないことはあるけれど
無理をしないといけないこともあるけれど
頑張ることだけでは潰れてしまう
きょうだいがいれば送迎の問題だってある
どこかに使える支援がないか、希望があるかどうか
退院する前に聞き取りをすることで少しでも支援体制を整えること。
それがおうちでの生活を長く過ごしていくための近道になると私は信じてる
医療的ケア児等コーディネーター
昨年末、この講習が終了した。
コーディネーターとして仕事をするにはいわゆる報酬がない。
東京都は市区町村に対して報酬支援を打ち出している。
すでに活用している自治体はこんな感じで自分の自治体に居住があるお子さんに対する支援であれば、他区のコーディネーターも対象。
・・・とはいえ、現時点でこの制度を利用している自治体は3割程度しか利用がないらしい。
各自治体に理由はあるのだとは思うのだけども勿体ない。
私は少しでも在宅での生活に前向きになれるようにしたい。
在宅の生活を支えるには地域連携が必要不可欠。
看護師免許を持ちながらヘルパーをしていた経験も活かしたい。
指導もするけど指導だけでは無くて一緒に生活を支えるチームでありたい。
この仕事が架け橋になれるといいなとおもう。
さて頑張りますか。