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1/72 シーハリアーFRS.1(ハセガワ)#13(完成&制作後記)

今回完成したキットはこちら

ハセガワ 1/72 シーハリアー FRS Mk.1
(Hasegawa 1/72 Sea Harrier FRS Mk.1)


長い道のりでしたが下記の残り工程を片付けました。

・(済)ピトー管・小アンテナ・車輪等取り付け
・(済)仕上げ

ご開帳の記事が7月30日、完成が9月30日でぴったり2か月を要しましたが、これにていよいよ


シーハリアー FRS Mk.1、ギブ・バース!


かっこヨ

イギリス海軍 空母インビンシブル 第801飛行隊 (塗装図2)

例によって作ってるときはどうなることかと思いましたが、出来上がってみればなかなかかっこヨって感じです。

形にすることを優先して表面処理とかかなりやっつけで仕上げたのでボコボコだ…。

懸念の翼端補助輪ですが、いいところまで行きましたが接地はしませんでした。残念。
もし次に作るとしたら、主翼接合前に脚を全部つけて(仮止めでも)接地する角度を確認してから主翼を接着すべきですね。
もし製作予定の方がいたらこの点を留意しておくと良いかもです。

上から
下から

塗装はいつもどおりタミヤ水性アクリルの筆塗り。

実機写真の感じではこのツートンカラー塗装は結構ツヤのある塗装ですので全体にクリアを薄く塗りました。
博物館等の展示機はツヤツヤで、現役時は半ツヤ~1/3つや消しくらいなしっとりしたツヤに見えます。

フォークランド紛争(1982年)出動時は、単色に塗りつぶしてツヤも抑えた塗装になっていたようです。

左から
右から

ハリアーはいろいろ派生型がありますが、このFRS1が機首がシュッとしていて一番好きですね。


キットレビュー

1980年代前半の発売。(おそらく1983~84年らしい?)
現在も現役で、ハセガワB帯のお手頃価格の定番キットとして長年売られています。
パネルラインは凹(武装は一部凸)ですが、だいぶ薄くなっている部分があります。

背中の盛り上がりの形状が実機とだいぶ異なっていてアウトラインで一番目立つ点です。
細部のパーツ配置なども結構違う部分があり、また本来開いているべき開口部が開いてないなどの省略も多数あります。
とはいえパッと見は大きな破綻はなく丁寧に完成させればカッコイイシーハリアーになるんじゃないかと思います。

それなりに古いキットではあるのですが、通販のレビューや、実際に製作された方のブログでは「組み易い」「合いは悪くない」という評価が散見されましたので結構期待してたのですが、この製作記を辿っていただくとわかるように

違うキットの話じゃないの??

って思うぐらい組みにくかったです。

いや、まあもちろん合う合わない以前にサイズがおかしいパーツとか、ダボピンすらなく気合で合わせろみたいな海外製のひどいキットとかに比べたら確かにまともではあるんですが。

なんだろう?確かに合わないことはないし組めなくはない。けれど

スムーズには組めない手間取るキット

もしくは

キレイに作るには手間取るキット

って感じでしょう。

芋付けとか目見当での位置合わせとかキツイはめ込みとか、古いだけのことはあるのでそれなりに根気や技量が要ると思います。
わたくしもこの note をやっていなかったら多分投げてたと思います。

だいぶ金型に年季が入ってきているせいもあるのか、パーツの端のよれ・めくれなども気になりました。特にキャノピー下部や胴体なんか顕著です。
部分的に目立つバリもついてます。

説明書も40年改訂せずにいるようで、わかりにくい箇所があったりデカール番号のミスがあったりします。


キットの仕様など

兵装・翼下装備
増槽x2
・AIM-9L サイドワインダー対空ミサイルx2
・シーイーグル対艦ミサイルx2
・1,000ポンド爆弾 x1
・ADEN 30mm機関砲ポッドx2(胴体に直付け)

その他、乗降用の脚立も付属しておりお好みでつけられます。

塗装図は4種類
いずれも英国海軍機で、フォークランド紛争の頃のものです。
1と2は平時のツートンカラー塗装、3と4は戦地での単色塗装です。
なお1と3は同じ機体の塗装違いです。

デカール
最近の生産品を新品で買ったので薄くて貼りやすいデカールでした。
ただ実機写真と見比べて貼ってみると、それぞれわずかにサイズが大きいような感じです。

増槽に貼るデカールは収録されていますが、武装に貼る分がありません。
爆弾やサイドワインダーの細い帯模様を描くのは手間ですし、シーイーグルミサイルには複雑な模様もありますのでここは収録して欲しかったですね。


総評

戦後のジェット機が作りたくて選んでみましたが結構手間取りました。

現役の定番商品ではあるものの古いなりの問題点も多く、品質としてはレトロキットに片足突っ込んでるな~ってところだと思います。

製作記でもいろいろ手を入れましたが、実機と比べると細かいところの差異があちこちにあります。
知らなければ気にならないものばかりですし、マニアにとっては手の入れ甲斐があるとも言えますが、やはり何もしなくても実機とバッチリ同じって感じの気持ちのいいキットが望まれます。

とはいえ、1,000円でおつりがくる低価格で2カ月みっちり楽しませてもらったと思えば物凄いコスパの良いキットです。
失敗するとゴミになる危険はありますが…。

とりあえず完成させてみると、
「ここは先にやっておいて、こっちは後にすれば良かった」
「ここが先に判ってればこうしたのに」
みたいな反省点が山ほど出てくるため、次こそ上手く作ってやろうとちょっと思ってしまう変な魅力はあります。

製作記の第2回でも書いたように、この同じキットを10機以上作ってるブロガーの方がいらっしゃったりしますが、その気持ちもちょっとわかりました。
といいつつも「もう1機作る?」ってなるかと言えば、

なりません! しばらくは遠慮いたします。


ちなみに、シーハリアーはフォークランド紛争で目立つ活躍をしたせいか、同じころにフジミやタミヤ(1/48)からもキットが出ています。
いずれも出来はさんざんみたいなのですが、それでも古いまま時々再販されているようです。


次回は実機とキットの差異や説明書の正誤(わかっている範囲で)、実機の画像が見られるサイトなど考証っぽい話をして終わりにしようと思います。


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