DNA〜私の持病〜②
おいでませ。玻璃です。
どうしても近隣の大学病院の説明に納得がいかなかった私は、検査をしてくれた九州の病院に問い合わせて、
「関東でファブリー病を診ていただける病院を紹介してください」
と電話をかけてみた。
そこで教えていただいたのが東京慈恵会医科大学付属病院だ。
ネットで調べてファブリー病の研究をされている小児科の大橋教授にメールを送った。
「こちらで診ることは可能です。今までの検査結果を持ってきてくださいね。その上でご家族全員の遺伝子検査をします。」
との返信を頂いた。
近隣の大学病院で、明らかに不愉快な顔をされながら紹介状を書いてもらい、慈恵医大へと向かった。
当時はまだファブリー病の患者さんもたくさんはいない感じだった。
難病指定の病気なので、指定難病等医療給付の申請をしながら全身のいろんな検査をした。
そして3人の姉たち、私の息子も遺伝子検査を受けた。
検査の結果。
1番目の姉さゆり、2番目の姉月子がファブリー病。
3番目の姉の舞と、私の息子はファブリー病ではなかった。
そうなってくると私と姉たちは父親違いの姉妹なので、すでに亡くなっている母がファブリー病だったと考えられる。
ファブリー病は細胞内での糖脂質の分解に必要な酵素が生まれつき足りないために、全身の細胞に糖脂質が蓄積する先天代謝異常症。
主な治療は2週間に1回の酵素補充の点滴治療になる。
最初の頃は40分間の点滴だったが、私の場合、何年間かそのお薬を使っていたら肝機能が悪くなってしまい、高熱が続いて入院した事があったので、そこからはお薬を変えて、現在は2時間の点滴治療となった。
この2週間に一度、都内まで往復2時間半の道のりと診察&点滴で約3時間が案外大変で、その度に仕事を休まねばならず、かなりなストレスだ。
それを10年以上やっている。
(今は2回に1回は地元で点滴できている)
面倒な気持ちもあるが、60代に入ってアレコレ不調を訴えていた母が60代後半で心筋症からの脳梗塞で倒れた事を考えると恐怖を感じ、かなり必死で通院している。
実際に今、姉二人は心臓に除細動器が入っているし、年齢とともに病が自分の中でうごめき出しているのを感じる。
でも今は、お腹の調子が常に悪い症状以外はたまに起こる耳鳴りとめまいくらいで、命の危険は感じていない。
“一病息災”
私にとって、今やフォブリー病は相棒であり同居人であり番人だ。
これからもずっと一番近くで付き合うし、私の身体の中に住み続ける…。
そして常に病院にかかる事で他の病気を早く見つける事ができる、他の病気が入ってこないか見張りをしてくれてるようだ。
そう思うと愛すべき存在なのかもしれない…。いや、愛さなければ辛くなる。
ファブリー病の話は私とは切っても切れないものなので、折に触れ出てくると思う。今日はここまで…。
またお会いしましょう。