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ジェットコースター

映画やドラマ、ドキュメンタリーを見ると、感情移入する。
本を読むことによって、自分で世界を創造し、登場人物達の気持ちを落とし込む。そうやって、自分では体験できないような思考を養い、現実世界でも相手の感情を把握するよう心がけたり、自分の感情に名前を付けようとしたり。

結果。
長所は思慮深すぎること。
短所は、感情に呑まれて悲観的に陥ってしまうこと。

もう何度か書いているが、学生の頃は色々あって、地獄に落ちたような感情に呑まれる事が多かった。
思春期は仕方ないと、心の中で言い聞かせた。
大人になったら、なんて事なくなるんだと。
だけど、成人して早数年。
定期的に押し寄せる黒くて禍々しい何かが、未だ自分の中に居座り続けている。
おかしいな?そう思っても、昔とは違うから。
どんなに出口が見えなくても、近づいてくる明日に乗らなければ、先には進めないし、生きていけない。
数ヶ月に一度来る、黒い影を受け止めては、押し込め、ぶつかっては、殴り返して、粉々になったり、拾い集めたり。
次の瞬間の自分を、見失わないように。

人生も感情も、ジェットコースターだ。
始まりはゆっくりガタガタ。
光の方へ、上昇していく。
掴もうと手を伸ばした瞬間に、落ちていく、落ちていく。
そこからは、目まぐるしい。
瞬きできない、息継ぎはどこですればいい?
迷って立ち止まれない日々が過ぎて、気づくと静けさを感じた。
これが今の自分。

発車地点に、戻ってきた。
さぁ、この終わりの見えない、ジェットコースターに恐れず、これからの道筋を、考えて行かなければ。
定期的に訪れる黒い影。
まだまだ、自分の中に居座っているようだ。
苦しくて、息がしづらくて、頬を流れる汗は止まらない。
乗り込む勇気を。
一歩踏み出して。
この手で、必ず掴まなきゃ。


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