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社会人3年目のあれこれ【26】~【28】25歳の誕生日

26 25歳の誕生日~小さな野草のブーケ~

誕生日は、 金曜日だった。定時で退勤し、そのまま東京駅から高速バスに乗った。友人と2人で13時間の旅路を何とか耐え、土曜の朝、山口に到着した。

山口では、大学時代の友人2人が待っていた。

山口在住の友人の車でそのまま秋吉台へ向かった。どこまでも続くかに見えるシラス台地。風に吹かれながら、各自お気に入りの岩を見つけて黄昏る。その後しばらく風に吹かれて寝そべっていると、友人たちが「誕生日おめでとう!」と小さな花束を作って持ってきてくれた。花束といっても、足もとに生えているシロツメクサやタンポポなどのかわいらしいお花たちでその場で作ってくれたもの。どんなプレゼントよりも嬉しい花束だった。

27 25歳の誕生日~浜辺BBQ~

秋吉台から車で北上し、萩へ。菊が浜のビーチで、足を海に浸かりながら、途中の道の駅で購入した相島スイカを食べる。ザ・夏休みの小学生、といったひと時。

その後は、萩城の裏手でキャンプをした。しーまーとで購入した地元のサザエ、近くのスーパーで調達したお肉などを潮風を感じながらBBQで堪能。夕暮れ時、菊が浜の反対側が夕日で照らされているのを見つけ、急いで移動。「こんなにきれいな夕日を見たのはいつぶりだろう!」こう叫びながら、暮れていく夕日と、遠くに見える漁火を眺めた。

テントに戻るころにはすっかり暗くなっていた。

28 25歳の誕生日~スーパーの誕生日ケーキ~

テントの前の炭火でコーヒーを沸かし、サプライズで近くのスーパーで買ってくれた安いケーキをみんなで食べる。炭火の明かりだから暗くてあまりよく見えないし、お皿もない。でもこのチープな感じが幸せで、「これを超えてくる誕生日ケーキないのでは?」と少し悲しいけれど本気で思った。

それからみんなで花火をして、蛍を見に車を走らせる。雨の降る中ではあるが、ついに蛍を見ることが出来た。光っては消え、こちらに動いたり、木にとまったり、黄色い光が川辺のそこら中に広がっていた。

25歳の誕生日、一足早い夏休みのような素晴らしい一日の締めくくりとなった。

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