【超短小説】年雄と真夏のジョグ
走るにはしんどい季節がやってきた。
冬から春先までは、毎日7キロから10キロくらいの距離をジョグできた。
でも最初は3キロ走れればいい方。
1キロ走った辺りで、息が上がり2キロ辺りで歩き出す。
一度歩くと次の一歩がなかなか出ない。
汗も滝のように流れ出る。
真夏のジョグ。
しーーーんどーーーい!
ようやく走る事が楽しくなってきたのに、この暑さで、また嫌いになりそう。
走り始めの頃の感覚。
うまくいかんもんだ。
でも年雄は今日も走る。
明日も。
明後日も。
理由は痩せるため?
違うね。
暇だからさ。
浜本年雄40歳。
やれる事はやれるうちにやるもんさね。