【超短小説】年雄、上がる
朝、目が覚めると外は土砂降りだった。
"はぁ"とため息をついて、仕事に向かう。
玄関を開けると雨は止んでいた。
年雄、上がる。
会社に着いて、今日の清掃現場を確認。
今日は5件も周るのか。遅くなりそうだ。
年雄は現場に向かった。
作業を始めると、思った以上にスムーズに進む。
予想より1時間も早く帰れた。
年雄、上がる。
帰りにスーパーに寄ると、お寿司が50円引きになったばかりだった。
年雄、上がる。
家に帰って、お寿司食べて、お風呂入ってテレビを観る。
年雄、爆上がる。
年雄は寝る前に思った。
明日も楽しみだ。
浜本年雄40歳。
平日でも上がるもんだ。