【超短小説】年雄と少年魔法
年雄は疲れていた。
肉体ではなく、精神的に。
そんな時は広い公園で疲れを癒す。
年雄の前に2人の少年が遊んでいる。
1人が「メラゾーマ!」と攻撃魔法を唱えた。
するともう1人が「やーらーれたー」と魔法を受ける。
2人の間で魔法が成立している。
年雄も魔法が使えた時があった。
少年の頃だ。
少年の頃は魔法が使えた。
年雄が唱えた魔法は、友達に当たった。
でもその少年魔法は、ある日突然なくなった。
青年になった瞬間だった。
それ以降、年雄は1度も魔法は使えない。
少年よ、今使える魔法はMPが無くなるまで使いまくれ!
今しか使えない少年魔法だから。
浜本年雄40歳。
「メラ」と唱えて電子レンジのボタンを押す。