【超短小説】年雄と苺狩り
年雄は"苺が大好き"というわけではない。
だから、買ってくる事もほぼない。
ケーキに乗ってたら食べるくらい。
でも、見つけてしまった。
苺狩り。
都内でも苺狩りができる事に驚いた。
これはやるしかない。
年雄は生まれて初めて苺狩りに挑戦した。
「赤い苺だけ取ってください」と言われ、赤い苺を探す。
赤い苺・・・いっぱいあるね!
年雄は上がるテンションを抑え、冷静を装い苺を摘んでいく。
真っ赤に光る苺。
こんなに苺を食べたくなったのは初めてだろう。
その場で食べる事は出来ないので、持って帰った。
年雄は家に帰って気付いた。
1人では食べ切れない量の苺。
楽しすぎて、量を間違えた。
でも、一口食べると問題ない事に気付く。
何個でも食べれちゃうから。
浜本年雄40歳。
なんて贅沢な日だ。
来年も行くでしょ。