【超短小説】年雄と卓球

年雄は卓球が好きだ。

実家に卓球台があったからだ。

何故あったのかは知らない。

両親が卓球をやっていた訳ではない。

兄も年雄も、卓球部でもない。

でも何故か年雄の実家には卓球台があった。

だから、年雄は兄とよく卓球をやっていた。

卓球部に勝った事もある。

でも卓球部には入らなかった。

何故だろう?

よく覚えていない。

今思うと不思議だ。

だから卓球の試合をテレビでやっていると、夢中になって応援する。

スピードと集中力の勝負。

テレビ越しに伝わる緊張感と迫力。

「サー!」と「チョレイ!」

今夜はちょいと呑みますか。

浜本年雄40歳。

自宅で味わう緊張感って結構いい。

スポーツ最高!

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