【超短小説】年雄と英語
年雄は英語が出来ない。
喋れないし、聞き取れないし、書けない。
つまり、出来ない。
そんな年雄がハンバーガーショップに入った。
年雄の前に1人。
外国人が英語で注文をしている。
店員は英語が出来ないらしい。
ノーとイエスとジェスチャーでなんとかやっている。
でもなかなか上手くいかないらしく、外国人のお客がイライラしだしたのは年雄にも分かった。
それでもなんとか注文できたらしい。
店員が確認で「コーラはゼロコーラでいいですか?」と聞いた。
外国人のお客は「ノー!ツープリーズ!」と叫んだ。
年雄は思った。
英語が話せたら、小さなボタンの掛け違いを直してやりたいと。
浜本年雄40歳。
帰りに英語の参考書を買って帰る。