#189 スマトラカレー 共栄堂 ③
久しぶりにスマトラカレーが食べたくなったので、今日のランチは数年ぶりに「共栄堂」へ足を運んでみることに。
「共栄堂」と言えば、カレー激戦区・神保町において大正13年創業と最も歴史あるスマトラカレー専門店であり、創業から1世紀近くを経た現在でも、昼時ともなれば行列ができることも珍しくないほどの人気店です。
スマトラカレーとは・・・明治の末に共栄堂の創業者である石原真司氏が、東南アジアへ遊学した伊藤友治郎氏よりスマトラ島のカレーの作り方を教わり、日本人の口に合うようアレンジして提供したのが「共栄堂」のスマトラカレーのはじまりだとか。
お店の場所は地下鉄神保町駅から徒歩1分。
靖国通りを東に100mほど進むと現れる煉瓦造りの古いビルの地下1階です。
店内は昼時ということもあり、次から次へと来店客が訪れ、ほぼ満席状態。
それでも奥の方にちょうど2席分空きがあったので、待つことなくすぐに入店することができました。
さて、腰を落ち着かせたところで早速オーダー。
本日はお店のおすすめ、スマトラカレーの「ビーフ」をオーダーしてみることに。
「共栄堂」のスマトラカレーは、「ポーク」「チキン」「海老」「ビーフ」「タン」の全5種類ありますが、これらのカレーは具材だけでなく、ブイヨンやフォン・ド・ヴォーの取り方などメニュー毎に別々に作られており、しかもそれらを冷蔵庫で2晩熟成させているため、完成までには大変手間がかかっています。
ですが、オーダー後は既に完成しているグレイビーを温めて出すだけなので、提供にかかる時間は僅か数分!
というわけで、あっという間にカレーの到着。
カレーポットに並々と注がれた黒褐色のグレイビーには、大きめにカットされた牛肉がゴロゴロ入っていて、仕上げには生クリームとチーズのトッピング。
見た目はとっても美味しそう。
では、実際のお味の方は?
まずは、お肉とグレイビーの半量ほどをライスにかけて・・・っと。
いただきまーす!ぱくり。
おぉ〜♪美味しい〜♪♪
スマトラカレー ビーフ・・・焙煎したスパイスのビターな味わいとビーフの旨味がしっかりと溶け込んだ黒褐色のグレイビーは、コク深く味わい豊かで濃厚ながらも脂っぽさは感じさせず、さらりとした口当たりで最後の一口まで美味。独特の香ばしさがクセになるカレーです。
「共栄堂」はこれで3度目の訪問となりますが、こちらのカレーを一口目から素直に「美味しい!」と感じることができたのは、実は今回が初めて。
1度目の「チキン」の時は、生まれて初めて口にする個性的な味わいのグレイビーに新鮮な驚きを感じながらも、結果的には自分の口には合わないという結論で終わってしまい、2度目の「ポーク」では、この味にやや舌が慣れてきたことを実感しつつも、やはり「美味しい」と感じるところまでは到達できず仕舞い。
それが今回は一口目からしっかり美味しくて、やっとこの味を理解できるようになったかと思うと、何だかとっても嬉しい気分。
色々と食べ歩きをしていると、たまには自分の口に合わないカレーと出会うこともありますが、中にはこんな風に何度か通う内に段々と、もしくはある日突然、その美味しさを理解できるようになることがあって、それがまたわたしにとって食べ歩きの楽しみの一つだったりします。
自分にとっての美味しいカレーがまた一つ増えて幸せ〜♪♪
次回の訪問が今から楽しみです♪
ごちそうさまでした!!
晴れ、時々Curry。2020-08-29
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