【死と再生】

最近よく「死にてえ、、、」と言ってしまう。
ベットで眠りにつく前、街をなんとなく歩いているとき突然、今日あった嫌なことや過去の自分の恥ずかしい失敗。
未来への不安、そうしたものが脳内にあふれてしまい、一人のときにふと呟いてしまう。
はっきり言って完全にヤバい奴だ。

しかし冷静に考えると、本当に死にたい訳じゃないだって死ぬと戻ってこれないから。
死が本当に恐ろしいのは後戻りが出来ない不可逆なところだ。特殊な環境を除いて日本では辛い状況に置かれても生きていれば後から何かに気づいたりやり直すことが出来る。少なくともその可能性がある。

死にはそれが無い。
一度死ぬとそれで終わり。
死んでから「あ、やっぱり生きたい」と思って
やり直すことは絶対に出来ない。
死には死という可能性しかない。
生には多様な可能性がある。

僕は死んでしまってその可能性が無い
状態になりたい訳じゃない。
というか全然やりたいことがあるし、
行きたいところもある。

では何故そう言ってしまうのか、
多分僕は生まれ変わりたいんだろう。
今の自分に何かしらの失望を覚えており、
異世界に産まれて強くてニューゲーム
というのがしたいんだろう。

一度終わることで、新しいチャンスを得たい
という安直な考え方をしているのだと思う。
しかしそんなことは繰り返すがあり得ない。

死による一発逆転なんて起きる訳が無い。
生きている方が百発の弾を撃ち、
逆転の眼を当てられるかもしれない。

生きている内に逆転できるように
明日も生きていくしかない。
消えてしまうことの甘美な誘惑と
上手く付き合いながら。