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メンタルヘルス不調になる過程とは

組織で働いていると、様々なストレスがあります。
適度なストレスは、発奮材料となりますが過度なストレスは心身に悪影響を及ぼします。
パワハラなど過度なストレスにより、心身にどのような負荷がかかるか見てみましょう。

ストレスを感じている方や、その上司の方は、心身の不調が起きているのは職場によるものではないか、休みが必要な状態なのではないか時々立ち止まって考え、必要であれば適切な対応をしましょう。

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1.ストレッサーとは

ストレスの原因(ストレッサー)には、4つあります。
物理的ストレッサー…騒音、振動など
化学的ストレッサー…化学物質による刺激など
生物的ストレッサー…ウイルス、花粉など
心理社会的ストレッサー…人間関係など

ストレスと言うと心理社会的のものに目が行ってしまいそうですが
その他にもあります。
最近ではコロナウイルスによるものもストレスとして多くの人が感じていると思います。

2.ストレス反応とは

ストレスを受けると心身に変化が現れます。これが「ストレス反応」です。
主なものとして下記があります。
身体に現れるもの
腹痛、便秘、下痢、不眠、肩こり、めまい、息切れなど
心に現れるもの
不安、自身喪失、集中力低下、忘れっぽくなる、怒りっぽくなるなど
行動に現れるもの
ケアレスミスが増える、浪費、過食、飲酒が増える、遅刻する、
タバコの本数が増えるなど

これが続くと、胃潰瘍や高血圧症、心筋梗塞など深刻な病気になることがあります。

3.職業性ストレスモデル

ストレスを受けると疾病になるということではなく、疾病になるにはその他の要因があります。
同じくらいのスキルの人が、同じ職場で同じ仕事をしていても、一人は元気でいきいきと働いて、もう一人は体調を崩して休むということもあります。

先述の「ストレス反応」を起こすまでに、いくつかの要因が関わっています。

これを表したものが「職業性ストレスモデル」です。米国立労働安全衛生研究所という機関が提唱しています。

東京都労働相談情報センター事業普及課のホームページにおいても紹介されています。 

東京都労働相談情報センター事業普及課
https://www.kenkou-hataraku.metro.tokyo.lg.jp/mental/about/material/niosh.html

この図から、「個人的要因」「仕事以外の要因」「緩衝要因」により、急性のストレス反応に至ったりその程度の重い軽いに影響することが分かります。

つまり、手が打てる範囲の「個人的要因」や「仕事以外の要因」をなるべく減らし、緩衝要因がより大きくなるとストレス反応は軽く抑えられるとも言えます。

個人的要因においては性格や結婚生活の状況、雇用保障期間などがあり自分で簡単に変えられるものではありません。仕事以外の要因も、家族からのプレッシャーなど、こちらも自分でコントロールはむずかしいでしょう。
一方で緩衝要因は自らのアクションで変わる可能性があります。
息抜きできるコミュニティを社外で探したり、作ったりするのもいいでしょう。

物理的・化学的・生物的・心理社会的と4つのストレッサーを避けて生きていくことは難易度が高いため、ストレス反応がなるべく起こらない環境づくりに目を向けると良いかもしれません。

4.メンタルヘルス不調

ストレスを感じるな…と思い、うまく解消できないままでいるとメンタルヘルス不調になってしまうことがあります。

メンタルヘルス不調は厚生労働省の定義によると
「精神及び行動の障害に分類される精神障害や自殺のみならず、ストレスや強い悩み、不安など、労働者の心身の健康、社会生活及び生活の質に影響を与える可能性のある精神的及び行動上の問題を幅広く含むもの」
とあります。

つまり心の不健康状態。
職場のストレスによって起こりうるものとして「うつ病」があります。
うつ病は、人口の約6%もの人が一生に一度はかかると言われています。

主症状は「おっくう感」「不安」「憂鬱感」、初期は全身倦怠感、食欲不振、頭痛などの自覚があります。初期の症状により、体の不調と本人は受け止めるのでうつ病と気づきにくい傾向です。
だんだん何事にも興味が薄れ、楽しいと感じなくなってきます。これが2週間以上続くのであればうつ病が疑われます

うつ病以外にも、躁うつ病、統合失調症、アルコール依存症、パニック障害、適応障害、睡眠障害などの病気もあります。
病気となれば、休養や投薬、心理療法や精神療法が必要になってきます。

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ここまでは、なんとなく聞いたことがあったり、イメージが付きやすい話かと思います。
次回はストレスによる身体への負荷・病気について見ていきます。


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