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ハラスメントの解消と業績

「ハラスメントが解消したら、会社にとっていいことあるの?
仲良し組織になるだけなら、もっと他の事を頑張るよ」
と思われる企業さまは少なくありません。

実はハラスメントの解消は、企業の業績に影響があります、ということを今回の記事で書きます(私の経験談も踏まえるので少し長いです)。

ばりばりの職場

社長が「ハラスメント?甘えるな!」と考えていたり、
上司が部下を怒鳴って統率していたり、
成果を上げられない人に対して「早く辞めろ」という雰囲気がながれている職場は、働きやすいとは言えないでしょう。

従業員に対して厳しくすると、結果が出ます。
怒られたくない、詰められたくないという気持ちになり、頑張ります。

私が駆け出し営業のころ、厳しい上司の下にいました。
このチームは成果が出ていました。達成率も利益率も高いチームでした。
成果を出す理由は「怒られたくないから」。
この一心で私も同期のメンバーも朝から晩まで働きました。

上司は、トップ営業でした。
チームを持つのが初めてで、初めての女性部下は私でした。

マネジメントは
・毎朝行動計画を提出
・それを見て行けると思った企業に上司が同行先を決める
・提案からクロージングまで上司の指示通りに行う
・できないと「なんでできねーんだよ」と言う
・できない会議で発言できない、輪からはずされる
・ときどきセクハラ
というものでした。

マイクロマネジメントで「自分で考えろ」と言うものの考える余地がない、「何で出来ない」と言われても「言われた通りにやっただけ」と答えるしかない、自分で判断すると「判断するな」と言われるというループでした。

結果、1年目はとても良い成績だったのですが、
2年目には、同期がうつになり、私は17キロ太り、先輩はいつも顔色が悪く、成績が出なくなりました。

厳しく詰めるマネジメントでは、消耗がものすごいですし、
上司自身も消耗した部下をカバーしないといけないので、チーム全員が使い物にならない状況になります。

冷静に考えれば、負のループに陥ったのはマネジメントに原因があると分かると思います。

これが日々の忙しさで気が付かないのか、
マネジメントとはそういうものだというバイアスがかかっているのか、
何かしらの理由でマネジメントの改善は手付かずになります。

ぬるま湯の職場

一方で、ぬるい職場になってもいけません。

私は転職を何度かしているので、先述のマネジメントとは真逆の職場にも在籍したことがあります。
ここは、部下が成果を出しても上司が気が付かない、部下がお昼休みを3時間とっていても上司が気が付かないような驚くべき職場でした。

大きな会社で、多角化が上手くいっており、各事業の受注も安定していた会社です。一人二人どころか100人、200人サボっていても気にならなかったのでしょう。
私はこの会社の「新規事業部門」で働いていました。
入社前は「肝入り」と聞いていたので、成果を出そうと頑張りました。

新規で受注したとき「え~、忙しくしないでよ…」と運用部門のマネージャーに言われたときは衝撃を受けました。

こんな感じなので、志のある人はどんどん辞めていきますし、
優秀な人も能力を発揮しきれないでいました。

そのため、ものすごい金額を投じている事業なのに、全然サービスが育たない、横ばいで数年経っている状況でした。

新卒で入社した人がほとんどで、おかしい・不自然であることに気が付かなかったのだと思います。

結局のところ「ばりばり」も「ぬるま湯」もイケてない職場です。
長続きしない、成果が出ないわけなので。
長続きして成果が出続けないと営利組織としてはマズい。

なので、しかるべきマネジメントが必要です。

職場環境と業績は連動する

株式会社働きがいのある会社研究所
「働き方改革」で業績は向上するのか? ~"働きやすさ"、"やりがい"と業績の関係~
https://hatarakigai.info/library/analysis/20180712_135.htm

この調査データを見つけたとき「これこれ!!」と思いました。
株式会社働きがいのある会社研究所さん、素晴らしいです。

職場のタイプを業績で比較したものがあります。

私が駆け出し営業で詰められまくった職場は「B ばりばり職場」にあたります。
3時間お昼休みをとっても上司が気付かない職場は「Cぬるま湯職場」にあたります。

「“働きやすさ”דやりがい”4つの職場タイプ」

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さて。
A~Dどの職場がいちばん業績がいいでしょうか。
(私:たぶんAだな)
どのくらい、他と比較していいでしょうか。
(私:1.2倍くらいじゃないかな)

↑と、思ってました。

結果。
「4つの職場タイプごとの売上の対前年伸び率」

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歴然です。雲泥の差、月とスッポンです。

やはりAを目指すべきなんです。

*働きがいのある会社の調査概要はHPをご参照ください
https://hatarakigai.info/library/analysis/20180712_135.html

*調査企業が2018年版日本における「働きがいのある会社」ランキングランキングにランクインした企業(「ベストカンパニー」)92社と、その他のランクインしなかった企業(「ノンベストカンパニー」)106社に分け、売上の対前年伸び率の平均値を比較しました。

株価

上記データは、ある時点を切り取ったものと見えるかもしれません。
業績が良いから良い職場、と因果が逆なのでは?と考えることもできます。
この疑問を解消してくれるデータも掲載されていました。

2010年の『ベストカンパニー*』のうち、上場している10社に、ランキング発表後の2010年3月末に等金額を投資した場合、2021年3月末時点でリターンは280.4%(年率換算前)。同時期のTOPIXと日経平均のリターンはそれぞれ99.6%と163.1%であった。
*ベストカンパニーは調査概要はHPをご参照くださいhttps://hatarakigai.info/library/analysis/20180712_135.html

この結果から①長期的に伸びている②業績がよいことよりも、職場の状態が先に整っている、といえるのではないでしょうか。

「働きがいのある会社」ランキング選出企業(ベストカンパニー)の株価のリターン

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この調査をされた株式会社働きがいのある会社研究所さんを尊敬します。
このようにデータで業績・株価に明らかに連動していることがわかると、
ハラスメント解消や働きがいについて、多くの経営者の方・幹部の方が取り組んでくださると思います。

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