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適切な指導は行うべし・受け止めるべし

今回は誤解がないよう当協会のスタンスについて書きます。

1.個人のハラスメント問題を解決する団体ではない
2.適切な指導はするべきである

1.個人のハラスメント問題を解決する団体ではない

当協会は、企業や団体に働きかけをし、ハラスメントを起こさない体制を整えることでハラスメントを世の中から無くしていく、という活動を主にしています。
これから起こるハラスメントの「予防」、今ハラスメント体質になっている組織の「改善」に注力しています。
個人に比べてどうしても力が強い企業や団体に対しての働きかけを行い、より多くの人がハラスメントに合わず、個々の能力を発揮できる世の中を目指しています。

具体的には
・経営幹部や管理職の意識改革、指導力向上の研修
・部下自身の受け止め力をアップさせる研修
・就業規則の見直し・改定
・外部相談窓口の設置
・ハラスメント対策が実行性が伴っているかの確認とコンサルティング
などを行っています。

最近は、SNSで「ハラスメントを受けたので相談に乗ってほしい」というメッセージを頂くこともありますが基本的にはお受けしていません。
お会いしたことがない方のお話を、SNSのダイレクトメッセージだけでは
おおよそでも把握することが難しく、その場面がどんなシチュエーションであったか、行為者はどんな立場の人で、普段のふるまいはどうなのか…など確認のしようがないためです。
想像でお答えして、問題がこじれてしまうことは避けるべきですし、このような場合は、職場の人事(安全衛生推進者)や産業医、ハラスメント相談窓口に話を聞いてもらいましょう。
相談の窓口になっている人にまずはアクションするのがよいと思います。
それらで対応しきれないときは、弁護士に相談してもよいでしょう。
起きてしまったことに対しては、相応の専門家に相談してください。
当協会は、行為者やその企業・団体を裁くことはできません。

2.適切な指導はするべきである

私たちは厚生労働省が定義している職場のハラスメントを指針として、そのような「嫌がらせ行為」を許さないスタンスです。
それらは「指導」と呼べないようなものです。理不尽だったり、度が過ぎていたり、必要以上に心身にダメージを与えます。本当に悪質な人間もいますが、ほとんどの場合、何がハラスメントなのか知る機会があれば理解してくれ、行動を徐々にですが改めてくれます(一度の研修をしたくらいでは難しいです。何度も学びを繰り返し、組織全体が変わる必要があります)。

もちろんハラスメントは許してはいけませんが、適切な指導までもハラスメントにしてしまっては、人材が育ちません。
特に新入社員などの早いタイミングで適正な指導を受とめる器を作っておかないと、困るのは自分です。
30代、40代となっても自分は悪くない、上司はいつも理不尽な要求をしてくる、私はいつまでたっても昇格させてもらえないなど、成長していない自分に向き合えない大人になってしまいます。

そして「パワハラ上司」のレッテルを貼られたくないからと言って指導を放棄することもあってはいけません。これはネグレクトです。
自分の後輩や部下についた人に対しては、しっかりと指導をしてあげてください。
データでも、正当な理由があれば叱られたい若者は7割を超えていると出ているのです。

レジェンダ・コーポレーション株式会社(2015年)
https://www.leggenda.co.jp/news/press-20150617-01.html

正当な理由があれば、です。虫の居所が悪くて叱ることはここには入りません。

・若手は叱られたらその意味を考え、自分の至らないところを振り返ること
・上司は叱るべきところで叱ること


当たり前のことではないでしょうか。

自分が優秀だと勘違いしている若い人は、冷静に論理的に考えましょう。
その会社の看板があるから契約・信用してもらっていること。たまたま成果を出していても、そのチームや会社の中だけの評価ということ。
圧倒的に知識も経験も足りていないのだから、そこを指摘されたら耳をふさぐ前に受け止めましょう。アドバイスを雑音だと捉えていたら、成長が止まり、数年後も新人と同じレベルの仕事しかできない人間になっているかもしれません。

叱れない上司は、自分の子供や、(子供のころに)自分の妹や弟が友達を殴っていたらと考えてみましょう。さすがに止めると思うんです。
同じなんですよね。部下や後輩だから放っておいて良いことにはなりません。部下や後輩よりも高い給料をもらっているのは、育成の期待も含めてなんです。

適切なタイミングで適切な指導をしていただきたいのです。

パワハラ防止法が施行されて、パワハラが少なくなっていくだろうという期待の一方、恐れられていることは「指導できる管理職が激減する」ということなんです。

これは人事界隈でかなり言われており、管理職の育成力を高める必要があります。

育成力を高めると言っても、管理職自身がプレイングマネージャーであり、指導内容も業種や職種によってまちまちなので、一概にこうしてくださいとは言えませんが、ハードルの低いところから始めてはどうでしょうか。

私の考えですが、必ずしも叱らなくてもいいと思います。注意で十分です。
「おまえなぁ怒」から入ると、萎縮して耳に必要な情報は入ってきません。

個室で「〇〇さん、あれはよくないよ。***だから次から気を付けてね」という短い注意だけでOKです。

もしくは、褒める。
「〇〇さん、@@@してくれてありがとう。***ということがあっては困るから助かったよ」
と、OKとNGを組み合わせて伝える。

叱ることが苦手な人はこういうところから始めてはどうでしょうか。

「ハラスメント防止」を「叱ること禁止」と間違って解釈されないように協会としても活動を進めていきます。

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■認定制度:ハラスメント対策企業認定(WHITE
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■研修:パワーハラスメントリスク管理講座
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■ハラスメント相談窓口サービス
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■就業規則改訂
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