ブックカバーチャレンジ5日目

『肉への慈悲』フランシス・ベイコン・インタビュー

初めてベイコンの作品を観たのは、ブリュッセルの王立美術館。薄暗い館内で作品の前に立った時に感じた、何とも言えない不安感を今でもはっきりと覚えています。

前述のヒエロニムス・ボッスと共に、彼の絵を観るためにヨーロッパ中の美術館を旅した事は言うまでもありません。

『肉への慈悲』はベイコンへのインタビューを元にしたベイコン自身による絵画論です。
画家本人から発せられる言葉には、どこか否定できない説得力があり、第三者による美術評論では辿り着けない、生々しさに満ち溢れています。

現実よりもさらにリアルに、偶然を必然に変えてしまうベイコンの筆捌きと色使いは、とても力強く、恐ろしく、そして美しいです。

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