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お米ができるまで

うちもおこめつくってます

そうそう忘れていた。

生まれた時からうちでもお米つくってるんです。

父が亡くなってしまったので現在は私が作ってます。

しかし、今はほとんどの農家をやっているところも農協に任せてしまって専業で自作しているところは私の部落で探しても3~5件くらいかな?

あとは兼業農家。

その兼業農家でも主に田植えだけは自分のところで何とかやってるっていうところが2~3割。

自分のところでやるだけでも優等生かな?って感じ。

あとは全部農協に全面委託。

つまり全体の6割から7割が全面委託って感じ。

その中でも私は田植えだけは自分でやるように遵守しています。

私の代で父が守り切ってきた田んぼをそっちのけにしてしまうのが嫌だから

私も田んぼを引き継いでいます。

田んぼビジネスモデルは儲かるの?

やればもうからうからいいじゃない?っていう人もいるかもしれませんがそうでもないんです。

むしろ機械(田植え機)を購入して減価償却して計算したとしたらほとんどもうかっていません。

ざっくり計算。田植え機50万ほどで買いました。

しかし、年に一度しか使わないので必ず故障するんですよね!つまりメンテ代も毎年かかります。大抵5万円くらい毎年かかります。

最終的にお米ができて米屋さんに販売しているのですが(物心ついた時にはそのビジネスモデルができていた)年間15万円くらいもらえるんです。

しかし、ここが落とし穴。

農協へ委託している工程分引かれるんです。それが13万円くらいあります。

つまり利益2万円/年。という計算。

しかし、機械の償却入っていません。メンテナンス代入っていません。

つまりやってももうかっていないんです。

本腰入れてやっている専業の方もトラクターとか所有しているので実際のところもうかっていません。

仮に、全委託を農協にお願いすると、自分への配当は0円です。

その代わり全部やってくれます。何もやる必要ありません。

ではやらない方がいいじゃないか?ということになります。

確かに、なので6割から7割の方は全委託にしてるわけですね!

しかし、私は断固田植えだけは自分でやっているわけです。

それは、物心ついてから田んぼは親の手伝いで手伝っていました。

引継ぎ精神

父が生きていたときは全部自分で父はやっていましたね!

そのうち父も農協に半分くらいの工程を依頼するようになっていったのですが…。

私の考えは引き継いだものが守り抜く。という考えです。

すべてを委託してしまったら自宅で田んぼがあるにも関わらず米の作り方もしらないわけですよね!。

もっと言えば自分の家の田んぼがどこにあるのかも知らない。ってことになるわけです。

ちなみに余談なんですが、田んぼってどこが境目かよくわからないんです。

素人が見ると全部一緒ですから。

私も父が亡くなるまでは見分けがつきませんでした。

父が亡くなって初めて自分でやるようになってわかりました。

最初は米ができる工程もわかりませんでした。

したがって近所の人に恥ずかしながら聞いて農協にも聞きました。

しかし、意外とちゃんとした回答がこなかったんですよね!

みんなも知らないんじゃない?

それともこの地域では工程くらい当然知っていてのことなので詳しく教えてくれなかったのか?っていう感じです。

紆余曲折、試行錯誤しながら初年度田植えを行いました。

うまくできませんでしたが、それで流れが少しつかめたかな?っていう感じです。

田植えができる工程

①お米の種それは「もみ」

お米に種があるんです。それが「もみ」です。

これから芽が出て、苗になります。

②苗づくり(3月から5月半ば)

「もみ」を直接田んぼに巻いて作り方法もあるようですが大半は育苗箱で芽を育てます。

③田おこし(3月・4月・5月)

田おこしは土を掘り起こし肥料(ひとまきくん)をまきます。

この時の田おこしはわたしどもでは2回やります。その地域によって1回のとこもあるようです。

また、水が入る5月20日直前に肥料(ひとまきくん)をまくと水がまだ田んぼに入っていないのでまきやすいです。

おこしをしてから2~3日しかありません。そのタイミングをねらいます。

④しろかき(5月半ば)

田んぼに水が入り肥料の入った土(土地)をもっと柔らかくして表面の凸凹がなくなるまで平らにします。

このころカエルが泣き始めます。この光景になれていないと「なんだ~って」驚きます。

ちなみに私は不自然に思いません。慣れてしまっています。

⑤田植え(5月半ばから6月半ば)

12cmくらいに育った苗を田んぼに植えつきます。その時に苗の束(株)から3~4本くらいを目安に等間隔で植え付けてきます。

1苗は葉っぱが2枚くらいついた状態です。

その作業は機械でやります。

私の小学生の時期はすべて手植えでした。

つまり30年くらい前の話です。

しかし、今でもどうしても機械でできない箇所は手植えです。

結局機械で素早くやる時間とできない箇所を手植えでやる時間は同じくらいがかかります。

田植えが終わると除草剤(天空)をまきます。

この除草剤は田植えと一緒にやるとこもあります。

田植えが終わると稲刈りま水の調整がが必要です。

わたしどもの地域では町内で役(土木)を決められます。

⑥稲刈り(11月)

稲の刈り取りです。30年程前は鎌で刈り取っていましたが今は全部機械です。

そして「はさがけ」刈り取った稲を乾燥させるため束ねた稲を棒につるします。

⑦脱穀(11月から12月)

乾燥させた稲からもみをとる作業です。1本の稲から70粒ほどのお米がとれます。

ちなみに最近の機械は⑥稲刈り⑦脱穀を一緒にやって袋に入れこんでしまうやり方が多いようです。

⑧もみすり(12月)

脱穀したもみから、もみ殻とお米に分ける作業です。

⑨精米(12月)

お米を食べやすくするために玄米の表面をけづる作業です。

この時点でお米の完成になります。

おこめができるまでのまとめ

実際にお米ができるまでは9つの工程を踏んでやっと我々が食する米になるわけです。

いわゆるあの米粒がこれだけの工程を伝ってできる伝統のありがたさ後世に伝えていきたいのです。

先祖から培ってきたものを大事にしたい、

という思いが農協に全面委託しない訳なんです。

もしこのブログをご覧になったあなた。あなた様もこの先人の思いをどうぞ口コミで結構ですので伝えていただけると先人の教えを後世に伝えていけると思います。

今回もご愛読ありがとうございました。

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