不登校児童生徒への支援。「学校に登校する」目標のみではなく、フリースクールも紹介する熊本市がスゴイ!
こんにちは。原田ケンスケ@岡山です。
熊本市の遠藤教育長のFB投稿で知りました。
熊本市の不登校児童支援がすごくてびっくりしました。
今年の8月31日付けで、「不登校児童生徒の支援について」というページが熊本市のHPで更新されています。
僕がこのページを見て驚いた理由が2つあります。
凄さ1:不登校の位置づけ
ご紹介した熊本市のページには以下のように書かれています。
令和2年度の文部科学省の調査によると、小・中学校における不登校児童生徒数は196,127人で、全体の2%にあたります。年を追って見たときに不登校児童生徒数は8年連続増加中で過去最多となっています。
また、近年は、「学校に行かなくてもいい」「不登校=不幸ではない」との考えが社会にも広がってきています。特に、夏休み明けで子供の自殺が増える夏休み終わりに向けてはメディアでも色んな特集が組まれています。
僕は、「学校を唯一のオフィシャルな居場所にしてはいけない」と思っています。それは学校が悪いからではもちろんありません。多くの生徒がいれば、学校が合う人がいれば、どうあっても学校が合わない人がいるということ。
合わないと思う子供やその親が、「学校に通うこと」以外の選択肢も前向きに考えられるためにも、この熊本市のHPの文言は大事だし、画期的だと思います。
凄さ2:フリースクールの紹介もしていること
行政の正式なHPになんとフリースクールの紹介があるんです。
教育支援センターやオンラインでの対応など、熊本市としての不登校児童生徒支援の学校以外の取り組みを行っています。そして、このような取り組みは全国的にも広がってきています。
それでも、やっぱり行政が多くの人数を対象にやる以上、ある程度画一化されたものにならざるを得ないという課題は残ると思います。
そこで、新たな子供の居場所として色んな特徴を持ったフリースクールが少しずつ全国的にも増えています。僕の住む岡山市でもこの2,3年で新しいフリースクールがいくつか立ち上がっています。
熊本市のすごいことは、民間の動きであるフリースクールを行政のHPで公式に紹介していることです。
こうやって学校以外の居場所を行政が積極的に紹介することが持つメッセージは大きいと思っています。
選択肢の多い社会を
不登校の話をすると「日本の学校教育は遅れてる」とか「実社会とかけ離れてる」など学校制度への批判が返ってくることがあります。
逆にフリースクールの話をすると「遊んでるだけじゃないか」とか「そんなに自由でいいのか」といった批判がこれまた返ってくることがあるんです。
「1年に子供が500人近くも自殺する社会を早く変えよう」というのが僕の思い。
自殺の原因は沢山ありますが、やっぱり「学校に行くこと」以外の選択肢が”前向き”にあることは大事だと思っています。
もちろん、同時並行で教育・子育て政策としてやることは沢山あります。制度・予算・関わる人などなど。
だからこそ、熊本市のこの試みのように、HPを少し変える”だけ”で不登校児童支援に前向きな風を送り込む取り組みがもっと広がってほしいと思っています。
引き続き頑張ります。