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すてきなものと暮らしたくなった「民藝の100年」| art-001

こんにちは!
先日、「柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年」にいってきました。
2022年に入って7個目の展覧会です。
今日はその感想をまとめてみます。

民藝って何?

そもそも展覧会にいくまで、民藝がよくわかっていなくて、気難しそうな、近寄りがたそうな印象がありました。
そんなビギナーな私は、本展覧会の特設ページにあったコンテンツ、「はじめまして、民藝」を見てからいきました。

端的にまとめると、民藝とは「民衆的工芸」の略で、職人の手から生み出された日常の生活道具の中に美しさを見いだすことのようです。

後に民藝の名付け親の柳宗悦は、民藝には以下の特性がみられると説明しています。

1. 実用性。鑑賞するためにつくられたものではなく、なんらかの実用性を供えたものである。
2. 無銘性。特別な作家ではなく、無名の職人によってつくられたものである。
3. 複数性。民衆の要求に応えるために、数多くつくられたものである。
4. 廉価性。誰もが買い求められる程に値段が安いものである。
5. 労働性。くり返しの激しい労働によって得られる熟練した技術をともなうものである。
6. 地方性。それぞれの地域の暮らしに根ざした独自の色や形など、地方色が豊かである。
7. 分業性。数を多くつくるため、複数の人間による共同作業が必要である。
8. 伝統性。伝統という先人たちの技や知識の積み重ねによって守られている。
9. 他力性。個人の力というより、風土や自然の恵み、そして伝統の力など、目に見えない大きな力によって支えられているものである。

日本民藝協会 HPより( https://www.nihon-mingeikyoukai.jp/about/purpose/ )

ただ、定義はあいまいで、かつ民藝自体もアップデートされているので、これ!という明確な枠組みはないようです。

ちなみに、そんな私が今回の展覧会にいこうと思ったのは、Bunkamura ザ・ミュージアムで2022年1月30日まで開催されていた、「ザ・フィンランドデザイン展 ー 自然が宿るライフスタイル」がきっかけで、日本の民藝を知ろうと思い立ったからでした。

展覧会サマリ

ー基本データー

展覧会名 
柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」
会期   
2021年10月26日(火)~2022年2月13日(日)
開館時間 
10:00~17:00(金・土曜日は~20:00)
※入館は閉館の30分前まで
休館日  
月曜日(ただし1月10日は開館)、
年末年始(12月28日~1月1日)、1月11日
会場   
東京国立近代美術館
東京メトロ東西線「竹橋駅」1b出口 徒歩3分
〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3-1
観覧料  
一般 1,800円(オンライン販売/当日会場販売)

特設HPより( https://mingei100.jp/ )

私はお散歩がてら神保町駅から歩いていきました。10分くらいで到着です。
会期末だったからか、会場はなかなか混み合っていました。

ー感想ー


・興味深度 ★★★★
・感動度  ★★
・影響度  ★★★★
・コスパ度 ★★★★


①ボリューム満点、ゆっくり派は4時間必要

まず、ボリュームが本当にすごかったです。
大体の展覧会は2時間くらいで観終わるのでそれくらいかな、と思って閉館時間の2時間前に向かったのですが、1Fの第6章は駆け足、2Fも駆け足でショップも見れず。常設展も観ようと思っていたけどもちろん観れずでした!

私はゆっくりじっくり鑑賞派なので、
最低でも4時間はみておかないといけなかったな、と反省しました。

いつもは会場で作品リストを見てボリュームを把握していましたが、この展覧会は紙の作品リストを置いていなくて。帰ってwebで見てみたら、未だかつて見たことない枚数でした。。

とはいえ、すごく満足感があってよかったです。

②丁寧な解説、ビギナーも安心

そして、解説がとても丁寧でわかりやすかったです。くまなく読みながら観て回ったので時間がかかったのかも知れません。

当時の時代背景や、柳の思想に共感し同じ志をもつ人々との関係など、手探りで「民藝」をつくっていく過程を感じることができました。
言葉とともに、関係する品がきちんと展示されているので、ストーリーを感じて、より実感をもって観れました。

③私なりの民藝との向き合い方、かわいいに出会う旅

民藝=古いもの、というイメージがありましたが
展覧会を通じて、かわいい!と思えるものをたくさん見つけられたのが収穫でした。

きれいだな、じゃなくてかわいいな。
しゅっとしている、というよりはぽってりなじむ感じ。

物が少なくシンプルで統一感のある部屋を、
生活感のない、と形容すると思います。
私は生活感のない部屋を目指していたのですが、
民藝に触れて、愛着があるものに囲まれるのって
やっぱりすてきだなと思いました。
選び抜かれたたくさんの精鋭たちと、豊かに暮らす。生活感のある暮らしがしたいなと思えました。

まとめ

今回の展覧会を経て
これから、私にとっての民藝品を集めて増やしていきたいなと思いました。
実用的で、ストーリーがあって、かわいいもの。
そういうものと暮らしていくのはとても楽しそうです。この展覧会は、暮らしを見つめ直すいい機会になりました。

会期があと2日しかありませんが、おすすめです。
ぜひ足を運んでみてください!

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