精霊幻想記2期 感想

精霊幻想記の2期を見ましたのでネタバレはしない程度に感想。

結論

感情移入以前に物語を楽しむことが難しい作品

細かい描写の手抜き感

まず感じたのは物語の大局的な構成はよく考えられている一方で細かい描写は流れに任せてあまり考えられていないのではないかという点です。

つまり点と次の点とを直線で繋いでいるような気がするのです。

これでは物語の流れはわかりますが、感情移入が難しいし出来事の一つ一つが単なる消化ゲーのように感じてしまいました。

義務的でアンマッチな表現

次に感じたのは場面に適していない・不必要な表現が多すぎるという点です。

そのなかでも特に気になったのは
現地語と日本語の二重音声表現
②異世界転生者のメタ発言
です

①の現地語と日本語の二重音声は、たまに見かける表現ですが問題はその長さです。さすがに長過ぎます。
主人公一行の会話がずっーーーーーーーと二重音声なので全然集中できません。

こういう二重音声は「魔法で翻訳されてるけど当人たちは実際には全然別の言語でコミュニケーションをとっているんだ」ということを視聴者に認識させればいいわけで、ずっとそれを引きずる必要はないです。

(監督さんはぜひ無職転生2期を鑑賞していただきたいと思います。)

そして②の異世界転生者のメタ発言ですが…

異世界転生した直後のキャラクターが「これって異世界転生ってやつか〜!?」と叫んだり、「こういうタイプの異世界ね」と独り言を言ったりと最近の異世界モノでは珍しくない表現ですが、これは諸刃の剣だというところをもう少し意識して欲しかったです。 

キャラクターにこういう発言をさせることでそのキャラクターが「アニメ・マンガを頻繁に見る人物」「物事を俯瞰する人物」と間接的に理解させる効果が期待できますが、同時に物語への没入感を損なうものでもあります。

例えば次のようなシーンが有りました。

  1. ベッドの上で異世界モノの本を読んでいる少年が映し出される

  2.  少年「ふーん、またこのパターンね」と発言

  3.  突如ベッド上に魔法陣が展開されて少年が異世界転生

  4.  少年「これって異世界転生ってやつか〜!?」と発言

なんなんですかね…この少年、 感情移入する対象のキャラではないんだとは思うんですが、ただでさえ場面進行が唐突すぎるというのにメタ発言を畳み掛けて現実に引き戻すというブーストで一気に冷めちゃいました。

正直、あんまり深く考えずに他の作品でやってるからとりあえず義務的に入れたのかなと感じました。

  不必要なキャラクターの導入

これはアニメと言うよりも原作の問題なのかもしれませんが、場面に不必要なキャラクターを登場させないで欲しいです。 

アニメでは「〇〇兄ちゃん、すっげ〜!」っていうだけの主人公をおだてるキャラクター×2が登場するんですが、本当にただおだてるだけの存在で、このキャラクターたちの必要性を感じません。

私はモブも含めて全てのキャラクターには役割があると思います。

が、既にヒロインx3がおだて役として存在するのにそこにさらにネームドキャラクターを2人追加して1人を5人でおだてる構図は物語のやっつけ進行感に拍車をかけます。 



 


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