海軍さんの遺したことば
海軍さんの遺したことば
大叔父達3人は「海軍さん」でした。祖母の弟たち。母の兄も海上自衛隊に奉職しておりました。大叔父も叔父も多くを語りませんでしたが、私が小さな頃に言った言葉を断片的に今も覚えています。
「一博、明治の元勲は偉かな。明治維新のおかげで今の日本がある。佐賀の先達を勉強せろ。だが
美化だけはしてはならんぞ。和魂洋才とか言いよったばってん、一博、バナナにだけはなっちゃいかんぞ。」
「まるで自分たちだけが白人になったごと勘違いして同じアジア人ば見下して、みたんなか(みっともない)日本人になるぎいかんばい。」と。
和魂洋才の意味もバナナの比喩もまったく分かりませんでした。そもそもバナナそのものも今のように見たことがなかったのですから。海軍さんは、かっこいいし頭も良さそうだけど、わからんことを言う人たちではないかと感じた事を今も覚えています。
あれから半世紀の時が経ちました。代議士に送っていただいた頃、彼らはまだ元気で私を応援してくれていました。
「一博、東京で勉強してきたとか?勉強は、よかこと。でもバナナになっちゃおらんやろな?」と大叔父が言いました。
その頃には、さすがの私でもバナナの意味がわかります。米国を宗主国とばかりに愛想笑いを浮かべ揉み手までする人も実際に見ていましたし、反す刀で隣人を差別する卑屈さにもうんざりだと答えました。
「日本は、和の国やけんな。忘るんなぞ。」と。
戦争を経験した人たちの言葉に強い意志を感じました。
77年前の佐賀1区の代議士。真崎勝次さんの議事録を読んでいます。彼は海軍少将でした。
https://rnavi.ndl.go.jp/kensei/jp/masakikatsuji.html
主な著書
• 『非常時局読本』慶文社、1939年。
• 『亡国の回想』国華社、1950年。
• 『日本はどこへ行く - 罠にかかった日本』実業之世界社、1960年。
• 『隠された真相 - 暗い日本に光明』思想問題研究会、1962年
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