LINEノベルでの新連載小説についていろいろ書きました
LINEノベルさんで新しく小説の連載が始まることになりました。
まだ取材が終わったばかりで、執筆中ですが以前noteでLINEノベルでの小説についてお伝えします、と書いておいてまだお話できてなかったので今日はLINEノベルの小説の内容などについてお話したいと思います。
まず、LINEノベルで書くことになった経緯としては「ぴぷる」の連載を読んでくださった編集者さんから人づてに連絡をいただいたことが始まりでした。
年齢も近い男性編集者さんなのですが、男性には珍しく海外ドラマの「ゴシップガール」や漫画の「NANA」がお好きらしく、ちょっとアバンギャルドめな、強い女メーカーに出てきそうな、強気でビッチめな(?)女性の恋愛を描いた小説を書いてみませんか?というお話でした。
恋愛が主軸の小説で女性主人公の話は、今まで書いたことがなかったのですが書いてみたいなと思ったので挑戦することにしました。けれども、どういった感じの恋愛なのか、恋愛に関するスタンスはどういったものにするのかでしばらく悩んでしまいました。というのも私は気持ちの切り替えがかなり早いので、この人とは無理そうだなーと思ったら愛情がスッと消えていくという株の相場師のようなところがあり、「悩みすぎる前に回避する」を繰り返すキャラクターたちばかりだと「よし!ここは撤退!次の戦さ場に備えよ!」という盃で豪快に酒を飲みそうな三国武将マインドのキャラで飽和し、恋愛の主線である味わいがなくなってしまうのではないか?という悩みが湧いてきたからです。
かといって自分に全くない感情はおそらく書けない訳で、色々恋愛における辛さをひねり出しロングプロットを作って提出してみたのですが、出来上がってみると「ゴシップガール」ではなくなぜか「笑ウせぇるすまん」みたいな話になってしまい、編集者さんも「読後感といいますか……!!幸せなキャラもいた方がいいのではないでしょうか!!」とやんわり困惑するという事態に陥ってしまいました。
その「笑ウせぇるすまん」化したプロットを見つめ「どうしたらいいんや……!!」と色々と悩んでいたのですが、その頃参加した文学フリマと京都外国語大学での講演で作品のヒントとなり得る機会に恵まれました。
文学フリマと京都外国語大学で「作品、読んでます!」と話しかけてくれた方が何人かいたのですが、なぜか話しかけてくれた女の子の大半が黒い服を着た強い女メーカーで生成したような椎名林檎ファンっぽい雰囲気で、おそらく恋愛強者で、自分に自信がない訳ではないのだろうけど、どこか影があるというかいろんなことに悩んでそうな雰囲気でもありました。
直接読者さんと会えてとても嬉しかったことと同時に、今まで全く明確ではなかった読者さん像が視覚化できて、しかも自分が思っていたのとは違う傾向でとても驚きました。けれどもそこで自分の中でイメージが固まったというか「こういう女の子たちがキャラクターの悩みを読んで、その悩みや心理描写をわかる!と思えるような作品を描きたいな」という明確なイメージが湧いてきたのです。
それから、あれはなんだったの? という具合に喪黒福造の影は綺麗に消えさり、メンタルは弱いが精神は強いキャラクターの葛藤を描くことができました。
最終的にLINEノベルでは「恋愛リアリティーショー」に参加する男女六人の恋愛の葛藤を描いた恋愛小説を連載します。舞台は京都・嵐山です。
まだまだ執筆中ですが、仕上がりを楽しみにしてくださると嬉しいです。
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■雑誌ダ・ヴィンチで連載していたAIとの結婚生活を描いた京都SFコメディ
イラスト:田中将賀 AI監修:東京大学松尾豊研究室
全12話・主演:梶裕貴×八代拓さんによるオリジナルWEBドラマ「耳で楽しむ小説ぴぷる」はこちらから聞くことができます。
■366日。日めくりで哲学者の教えと出会う
■第三回カクヨムWEB小説大賞受賞
■第五回京都本大賞受賞。一度きりの人生について考える、哲学エンタテイメント小説
「ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。」
■オンラインサロン
DMMラウンジ「この哲学がスゴい!」
https://lounge.dmm.com/detail/242/
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