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作品をつくる過程がコンテンツになる。


プロセスエコノミーという言葉がコロナの頃、2021年ごろに出てきました。



意味はその字の通り、アウトプットしたものだけを商品や制作物とするのではなく、それらを生み出す過程(プロセス)自体が収益や価値をもたらすという考え方です。

こうした言葉になる前から過程を見せるというブランディングは多少はあったものの、コロナ禍が契機となり特にオンラインでプロセスを見せることと繋がったことで一気に考え方が定着したのだろうと思います。


プロセス自体がコンテンツになるということは美術界隈でもアーカイブなどを残すことによってなされたことかもしれませんが、それらプロセスが経済活動としっかり結びついたことは多くのアーティストやクリエイターに取っては革新的なことだと思います。


昔でいえば本やzineにすることくらいしかできませんでしたが、今では動画やデジタル商品としても販売できるようになり、ここ10年くらいでサブスクリプションというモデルが僕たちに定着したことが大きなことじゃないかと。


で、今個展を開催してくれているオカユウリさんは作品の技術力も勿論ですが、そうしたプロセスを余すことなく使い、さまざまなコンテンツで発信し、グッズなどにも落とし込み続けているのが本当にすごいことだと思いよく見ていました。



最近ご自身で作られたドローイング週はここ3年分のドローイングを纏めたかなり分厚いzineになっています。ボリュームもそうですがこの半端ない枚数を自分で本に纏めようなんて考えただけで滅入ってしまう・・(ここがダメなところ)



上記は自分の作品のメイキング動画です。ただ撮っただけでなく、うまく編集されています。これぞプロセスエコノミー。


こうした絵を描くこと以外のことを、地道に続けているのが本当にすごいな〜〜と尊敬しています。コミティアなどマーケット系について絶対にいつもいる作家さんだし、できそうで、絶対にできないんですよね。


作品のグッズでなくても、出せる範囲で自分自身の物語をコンテンツにすることも可能で、プライベートなことなので出せない出したくない方にとっては無理だけど、

自分のことをドキュメント的にコンテンツにするのも作品だけの魅力からプラスアルファで人物を通してもっと魅力的に見えるようになるかもしれません。



今回はこんな話でしたがオカさんの魅力は勿論そこだけではないのでまた別に記事にしようと思います。

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原 康浩/画家・アトリエ三月主宰
大阪で絵画制作や美術活動をしつつ、ARTspace&BARアトリエ三月を運営しています。サポート頂いた分は活動費やスペース運営費として使用させて頂きます。全ての人がより良く生きていける為に 美術や表現活動を発信し続けます。