”仕事あるある”問題解消のコツが満載!こんなに論理的思考をかみ砕いた本は珍しい!~「40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法」寺澤伸洋
のっけから、やられました。「桃太郎の話を説明して」「美味しいカレーの作り方を説明して」。そんなの簡単だよ、と思わせておいて、実は無茶苦茶難しい、という事例から入ります。分かりやすい事例をもとに、自分にはロジカルな力が足りないんだということを気づかせてくれます。この展開にいきなり度肝を抜かれます。つかみは OK、で、一気に読めます。
目から鱗と言いますか、なるほどと思うような事例がたくさん紹介されています。そんなふうにして考えるんだ、と。それが会話形式で進んでいるので、とても分かりやすく、その場の情景が浮かぶように理解できます。
ロジカルシンキングって聞くだけで難しく感じますが、要は、考え方のコツで、丁寧に分かりやすく書かれていますので、小難しい本が苦手という方には特にオススメです。私も1時間ほどで読み終えた後、こんなに面白い本、久々だなーと感心し、ロジカルシンキングが身につくまで、本を読み返そう、と思いました。
例えば、
・職場で会議をした時になかなか結論が出ないのはなぜか、
・悩むことと考えていることを区別する
・会話のトピックをちゃんと階層ごとに分けて、いま、どのレベルの話をしているのかということを意識する
・人に伝えるためにはどのポイントを押さえた方がいいのか
(先ほどの桃太郎の話で、箇条書き的に説明する)
といったことを具体的に示しています。それを会話形式の説明と図解で説明してくれています。
共通しているポイントは A 3の紙に書くことです。大きな紙、もしくはノートに書いてイメージを具体的にするということを勧めています。
確かに頭の中でぐるぐる回るんじゃなくて、ちゃんと書くことで問題点は整理されますし、今どこで行き詰まってるのかも、はっきりします。
ゼロ秒思考でも触れられていましたが、やはり紙に書く、というのは大事ですね。ゼロ秒思考との違いは、ゼロ秒思考は、考える癖をつける、短時間で頭を回すトレーニングで、日々の問題解決を図る、という内容です。イメージは実戦練習、ですね。
この本は、仕事上の考え方のコツをつかむことで、仕事の効率化を図る、です。この本の考え方のクセが身につけば、日常で無意識に過ごしていることに疑問をもてますし、立体的に問題解決へのアプローチができるようになります。物事の考え方への気づき、です。知っておくと道筋が見える、というイメージです。
著者と直接、話をする機会に恵まれましたが、まさにこの本に書かれてるような語り口の人で、話し方がそのまま活字になってるんやん、という感じがします。それだけ著者の話も分かりやすいですし、文章にしても明確です。著者と、この本に巡り合えてよかったと思います。
分厚くて難しそうなロジカルシンキングの本を読むより、洋書の翻訳書を読むより、ずっと身に付きやすい本だと思います。論理的に考えるのが苦手、なんか仕事の話しをしていても、論点がずれる、といった悩みを抱えている方への処方箋や、会議で結論がでないまま終わった、といった、職場あるあるを解消するヒントがいっぱい詰まった本です。
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