仮止めテープとめてあります。
薄暗くなってから買い物に行き、値引きシールが貼られたサーモンと、今日の特売から舞茸を選びました。バターソテーにしましょう。
最近は日が落ちたらエアコンを消して窓を開け、扇風機をつけダイニングに風を送ります。
りんりんりん……秋の音が聞こえてきます。
真夏のジリジリとした太陽が黒い紙を焼き小さな穴を開けるように、わたしの心も少し穴が開きました。
ぷしゅーっと空気が抜けて、ぺちゃんこにはなっていないけれど、まだ皺がよって張りがなく、脳や指先、足に気力を送るポンプの力が弱いのです。
昨日テレビを観ていたら、朝ドラ俳優さんのお母さんの言葉が紹介されていました。
「病んでいる暇なんてなかった」
そうなんですよね。稼ぎ頭と母親をやっていると休んでいる場合ではないんです。生活ができなくなるから。
その言葉を聞いた瞬間にわたしはふと思ったのです、病んでもいいときがきたんだ、休憩してもいいんだ、と。
おかしな考えかもしれませんが、正直な気持ちです。
子どもたちには言ってきたじゃない、「長い人生からみたらどうってことない」って。
人には言えるのに、自分には言ってあげられなかったのです。
今月中に一度地元に帰省しようと思います。
川が恋しい、川風を感じながら友の顔を見て話したい。
長い人生のなかでのほんの1ヶ月ちょっと、まだまだ数十年働かなきゃならないんだから、休みなはれ!
昨日見に行った東京藝術大学の学祭『藝祭2024』でのお神輿です。
クオリティ高すぎて口が開きっぱなしでした。
素晴らしい作品を見られて身体が軽くなり、スマートフォンのカメラを起動して小走りして、口角も上がって目がかっぴらいている自分、ちょっと笑えました。
アートポンプがわたしの心に空気を入れてくれて皺が減りました。
学祭のオープニング、学長の日比野克彦さんが大きな声で挨拶されました。
彼のウキウキ、ワクワクが伝播して、学生も観客も一気にボルテージが上がります!
精神が高揚している人が放つビームは、弱っている人には穴をひろげてしまうこともあるかもしれません。
今のわたしには足踏みポンプからシュポシュポ入っていく優しい空気になりました。
いただいた力が抜けないように、今はまだ仮止めでもいいから穴をふさぎます。
もうすぐしっかり接着剤が乾いて、張りのある心になるでしょう。
こうやって久しぶりに書くことができて嬉しい!